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「囲碁の天才」キム・ウンジ棋士、人工知能の不正利用で懲戒

登録:2020-11-21 08:37 修正:2020-11-21 11:36
韓国棋院の懲戒委員会が1年の資格停止処分を下す 
「間違った選択を反省、謝罪」反省文を提出 
韓国棋院、人工知能の不正関連の内規を新設
韓国棋院は20日に懲戒委員会を開き、人工知能(AI)による不正行為を行ったキム・ウンジ二段の懲戒を決めた=韓国棋院提供//ハンギョレ新聞社

 韓国現役最年少のプロ棋士であるキム・ウンジ二段(13)が、人工知能(AI)を活用した不正行為により1年の資格停止処分を受けた。

 韓国棋院は20日、懲戒委員会を開き、キム・ウンジ棋士に資格停止1年の懲戒処分を下した。

 キム・ウンジ棋士は今年1月に満12歳8カ月の年齢で入団し、天才囲碁少女として期待を集めた。囲碁の国家代表としても活動した。

 しかし、9月29日のオンライン棋戦「ORO国手戦」の24強対戦中に人工知能プログラムを用いて対局した状況が捕捉され、懲戒委員会に回付された。当時の対局でキム・ウンジ棋士は、国内トップクラスのイ・ヨング九段(国内7位)に勝利した。その後、キム・ウンジ棋士が取った手が、人工知能プログラムが薦めた手とほとんど一致するという疑惑が持ち上がった。

 韓国棋院と国家代表チームは、人工知能の専門家に碁譜の判読を依頼し、キム・ウンジ棋士は韓国棋院と国家代表コーチ陣と面談し、「人工知能の助けを借りた」と認めた。

 韓国棋院は今月、第1次・第2次真相調査委員会を開いて事件を調査し、この日、「プロ棋士は、公式棋戦を含む各種の棋戦における助言と談合を厳禁する」(棋士内規第3条第2項)「外部からの助言・故意の敗北・代理対局・個人戦での2人以上の連合対局・勝負談合など対局における禁止行為」(棋士倫理規定第13条第1号)条項に違反したとし、懲戒を決めた。

 懲戒委員会は、キム・ウンジ棋士が未成年者であり、自らの誤りを認め反省している点を反映し、懲戒の度合いを定めた。

 キム・ウンジ棋士は懲戒通知書を受領した日から1年間、すべての大会への出場が禁止される。

 これに先立ちキム・ウンジ棋士は、「間違った選択を反省しており、相手対局者に謝罪する」という内容の反省文を韓国棋院に提出した。国家代表チームのモク・ジンソク監督は、「選手を指導する監督として正しく訓育できなかったことに対する責任を感じ、ご心配をおかけした囲碁ファンに謝罪する」という立場を伝えた。

 この日、懲戒委員会とともに開かれた運営委員会では、「人工知能プログラムの使用禁止」などに関する所属棋士内規を新設した。この規定を違反した棋士は、資格停止3年または除名処分を受ける。

キム・チャングム先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/sports/baduk/970874.html韓国語原文入力:2020-11-20 20:18
訳M.S

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