原文入力:2009-12-14午前01:17:41
タイ, 政府情報機関 連絡受け 捜索
‘北 武器 輸送機’抑留 疑問点 探ってみると
キム・スンベ記者
←北韓製武器を積んで行きタイ空港で抑留された貨物機の乗務員5人が12日バンコクの捜査本部で調査のために待機している。 バンコク/ロイターニューシス
北韓製武器を大量に積んでいき12日(現地時間)タイで抑留された輸送機事件を巡り抑留経緯と最終目的地など疑問点が提起されている。
ボズワースが去った後、平壌から出発
当初スリランカで再給油予定
米政府機関 介入→航路変更
ドンムアング空港で密封武器 検索
何よりこの輸送機の最終目的地が明らかになっていない。パナタン ワタナヤコン タイ政府スポークスマンは「輸送機がどこへ向かっていたのか確認できない」とし「概略的に目的地は南アジア国家である」とだけ明らかにした。<ロイター>通信は匿名のタイ空軍官吏の話を引用し「北韓を出発した輸送機が南アジア,おそらくはパキスタンへ向かったようだ」と伝え、パキスタンが最終目的地の一つに浮上した。<AP>通信はグルジア国籍のイリューシン-76輸送機がカザフスタンから出発した後、北韓を経てスリランカへ向かっていたと伝えた。これに対しスリランカの軍スポークスマンは「コロンボ空港に着陸許可を要請した北韓飛行機はなかった」としてスリランカ行を否認した。
しかしタイの英語新聞<ザ ネーション>はベラルーシ国籍の操縦士エル ペトゥコが警察の調査過程で最終目的地が“ウクライナ”だと述べたと13日報道し、最終目的地がどこなのかを巡り混線が加重された。ウクライナを出発したこの輸送機はアゼルバイジャンとアラブ首長国連邦(UAE),タイで再給油を受け、平壌の順安空港に到着し、商品を載せた後、平壌を離陸しドンムアン空港とスリランカで再給油を受け、ウクライナに貨物を下ろす予定であったということだ。新聞はペトゥコが飛行日程に対しては素直に自白したが“輸送機に乗っていた乗務員らは商品輸送のために雇用されただけで輸送機に武器が積載されているという事実を知らなかった”として自らの武器運送疑惑は全面否認した。
←北韓製 武器積載 輸送機 タイ抑留
輸送機が武器を積み北韓の順安空港を離陸した時点も国連安保理が禁止した武器を輸出した北韓の意図に対して疑問を抱かせる。輸送機がタイに着陸した時点から逆算してみれば、スチーブン・ボズワース米国対北韓政策特別代表が2泊3日の日程を終え順安空港を離れた10日午後に北韓を離れたものと分析される。
イリューシン-76輸送機がなぜ予定を変えてタイ空港に再給油のために着陸を要請したのかも疑問だ。アピシット・ウェチャチワ タイ首相は「輸送機が当初スリランカで再給油を受ける予定であったということだけを確認した」と話した。匿名のタイ空軍官吏は「米国側が連絡をしてきて輸送機を捜索するよう協力を要請した」と明らかにした。該当輸送機が再給油のためにタイ第1空港であるスワンナプーム国際空港への着陸を要請し、タイ当局が第2空港のドンムアング空港に誘導した後に密封された箱12ヶから武器を捜し出したということだ。北韓産武器の運送情報を入手した米国情報機関が介入し、輸送機の飛行日程を変えたのではないかという推定もすることができる。
押収された武器目録も関心事だ。タイ政府は押収された武器がミサイルと爆発物などだと明らかにしたが、<テペア>(dpa)通信はミサイルではなく地対空ミサイル発射台が少なくとも20余基,榴弾発射機多量などだと伝えた。発見された武器の総量についても35~45t間で交錯している。
北韓が輸出用武器の運送手段としてこの間主に利用してきた船舶の代わりに輸送機を利用した点も注目される。北韓は去る8月、第三国船舶を利用し武器を輸出しようとしたが、アラブ首長国連邦で武器を差し押さえられた。先立って去る6月末には不法武器を積んでいると疑われる北韓,江南1号がミャンマーと推定される目的地に向かって行き、米国側の追跡を受けるや航路を変更し北韓に入った。このために北韓が輸出用武器運送手段を船舶から輸送機に変えようとしたのではないかという推定も出てくる。キム・スンベ記者marcos@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/393116.html 訳J.S