「パラサイト(寄生虫)のような映画は観ない」(先月15日、ホン・ジュンピョ元自由韓国党代表)
「民主党とそれに寄生する群小政党は、政治をポン・ジュノ監督に学んだのかもしれないが、政界の寄生虫であることは間違いない」(昨年12月16日、韓国党キム・ジェウォン議員)
「(『パラサイト』は)体制転覆の内容を含む典型的な左派映画」(韓国党のある議員)
「一歩遅れてパラサイトという映画を観た。左派監督だからなのか、韓国左派の本質が見てとれた」(昨年6月19日、チャ・ミョンジン元セヌリ党議員)
ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(以下『パラサイト』)を選挙マーケティングに積極的に活用している韓国党の政治家たちの態度が世論の袋叩きにあい、『パラサイト』に対する韓国党と前身のセヌリ党に所属する元・現職の議員の過去の発言が改めて照明を浴びている。ポン監督の故郷である大邱(テグ)の共に民主党予備候補らは、『パラサイト』をこきおろすのに忙しかった韓国党が、今になってポン監督に賛辞を送る局面に対していっせいに批判の声明を出した。
大邱の民主党予備候補らは12日、相次いで立場文を出して“ポン・ジュノ マーケティング”に熱を上げる韓国党予備候補らを批判した。ホ・ソ民主党予備候補(大邱達西区乙)は「眉一つ動かさず180度態度を変える姿が本当に見苦しい。韓国党がポン・ジュノ監督に関連して“節操のない”公約を吐き出す前に、まずもってすべきことは執権当時に文化芸術家ブラックリストを作り“アカ”の烙印をおした野蛮な行為についてポン・ジュノ監督と映画を愛する皆に心から謝罪すること」と話した。
これに先立って、国会議員選挙に出馬する大邱の韓国党予備候補らは、賛辞とともに“ポン・ジュノ公約”を大挙して出した。ペ・ヨンシク韓国党予備候補(大邱中南区)は、11日「ポン・ジュノ映画通り、ポン・ジュノ カフェ通り、ポン・ジュノ生家跡復元、ポン・ジュノ銅像、映画パラサイト造形物を南区に設置する」と話した。チャン・ウォンヨン韓国党予備候補(中南区)もこの日「大邱南区大明洞にポン・ジュノ記念館を建設し、ポン・ジュノ公園を作る」と話した。
ト・コンウ韓国党予備候補(中南区)はこの日「大邱にポン・ジュノ名誉の殿堂を建設し、映画博物館、独立映画マルチ上映館、バーチャルリアリティ(VR)体験館、ポン・ジュノ・アカデミーを誘致する」と明らかにした。イム・ビョンホン予備候補(中南区)も「シネ ポン・ジュノ・センターの設立とポン・ジュノ映画演劇通りの造成を推進する」と話した。カン・ヒョサン韓国党予備候補(大邱達西区丙)も「ポン監督は1969年大邱で生まれ、私の隣町の学校に通った」として「大邱新庁舎近隣の頭流公園にポン・ジュノ映画博物館を建設し、大邱新庁舎とともに世界的な映画テーマ観光のメッカにする」と公約した。
韓国党のこうした“便乗・横取り”に人々はあきれかえっている。チョ・グァンヒョン経済正義実践市民連合事務局長は「政治家たちのこうした行動で政治が戯画化され、政治不信がさらに深まることになる。ポン監督はそんな公約を別に望んでもいないと思う」と指摘した。