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在韓米軍、釜山港第8埠頭で生化学実験“CENTAUR”疑惑説明会開催

登録:2019-12-22 20:58 修正:2019-12-23 08:06
市民団体「悪化した住民世論を意識した行事…施設撤去だけが答」
20日、釜山市南区戡蛮洞の釜山港第8埠頭にある在韓米軍基地前で、市民団体が生化学関連施設の撤去を要求し警察と対峙している=キム・ヨンドン記者//ハンギョレ新聞社

 在韓米軍が20日、釜山港第8埠頭の基地で生化学実験をしたとの疑惑を解消するために現場説明会を開いた。反対住民たちは、生化学実験を直ちに中止し、関連施設を撤去せよと要求し激しく抗議した。

 在韓米軍はこの日、釜山市南区戡蛮洞(カンマンドン)の第8埠頭米海軍海上輸送司令部837大隊で“セントー”(CENTAUR)説明会を開いた。在韓米軍は「セントーは、化学兵器の脅威の認識、理解および対応能力を意味する化学兵器関連体系であり、検証が完了した装備運営体系」と主張した。セントーが、生物学実験研究ではなく、生物学脅威に対する早期警報防御体系だということだ。

 在韓米軍は、2016年から釜山港第8埠頭基地に生化学武器防御戦略の「ジュピタープロジェクト」を推進し、翌年の2017年には配備決定を下した。その後、在韓米軍はセントーを第8埠頭で進めている。

 スティーブン・ウィリアムス在韓米軍参謀長は「疾病管理本部や税関に通知して、ボツリヌス毒素などの死菌試料を持ちこんでセントーの防御感知体系、較正などに使った。これは病院や生物実験室で使うものと同じだ。現在はサンプルの搬入も中断しており、保存されたサンプルも廃棄した。米軍は過去にも現在も、生きている生化学試料は朝鮮半島に搬入したことがなく、実験研究も進めたことはない」と話した。

 「戡蛮8埠頭米軍部隊細菌兵器実験室追放釜山市民対策委」は、釜山港第8埠頭在韓米軍基地付近で記者会見を行い、「欺瞞的で拙速な説明会は中断せよ」と要求した。対策委は「説明会は、悪化した住民世論を意識したごまかしの行事に過ぎない。在韓米軍は、不法な細菌兵器実験を直ちに中止せよ。国防部と釜山市も、市民の生命と安全のために在韓米軍との八百長を止めなければならない」と主張した。反対住民たちは、在韓米軍8埠頭基地に抗議訪問しようとしたが、これを阻止する警察ともめる場面もあった。

 住民Sさんは「万に一つでも生化学菌が外部に流出すれば、莫大な人命被害が憂慮される。米軍が望む時間と場所で、見せてもかまわないものだけを見せる説明会は信頼できない。直ちにセントーを廃棄すべきだ」と話した。釜山港8埠頭から直線距離で3キロメートル以内には、小・中・高校20校余りと、アパート団地が30カ所余り、国連記念公園などの公共機関と公共施設がある。対策委は、在韓米軍の生化学関連施設がすべて撤去されるまで、集会と闘争を継続する方針だ。

キム・ヨンドン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/921594.html韓国語原文入力:2019-12-20 15:48
訳J.S

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