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「体が自然と拒否する」…中高生の47.3%「学校辞めたい」

登録:2019-11-02 02:37 修正:2019-11-02 07:58
ろうそく青少年人権法制定連帯などが全国の中高生2871人にアンケート 
法で禁止された体罰16.5%が経験 
「ペナルティー科され善導委に行くより殴られて終わる方がまし」 
時代錯誤の頭髪規制も相変わらず 
実質的な権利拡大だけが留める方法
1日午前、ソウル中区のトンファビル内にあるレイチェル・カーソンホールで、ろうそく青少年人権法制定連帯、全国教職員労組などの関係者たちが2019全国学生人権実態調査の結果を発表している//ハンギョレ新聞社

 「遂行評価期間に一睡もできずに学校に行ったけど、朝7時から夜間自主学習(夜自)が終わる夜10時まで教室に座っていることを考えたら、本当に学校やめたくて。お腹の調子も悪くなるし。何というか、体が学校を自然と拒否してる気がしました」。

 大田市大徳区(テジョンシ・テドクグ)の高校に通う2年生のAさん(16)は、毎朝6時に目が覚めるたびに「学校を辞めたい」と思う。夜10時まで夜自をこなし、塾や読書室に寄り、家へ帰ると午前1時を過ぎているのは日常茶飯事だ。それでも先生たちはたまに口を開けば「ソウルの子は君らよりずっとやってるぞ」と言う。

 特に、2週間に一度ずつ髪の長さが耳の下15センチを超えないか頭髪検査をする日ともなると、ストレスはさらにたまる。定規を持って校門の奥に立っている先生を見る度に、それを取りあげて折ってしまいたいと思う。「今日はペナルティーを科されるんじゃないか、善導委員会に呼ばれたりしないか」とピリピリする。ペナルティーを科されたり善導委員会に行くより、いっそ「何発か殴られて終わりにした方がましだ」と思う。夜10時まで夜自をしているというのに、いったいいつ髪を切れというのかと考えると「窮屈さがハンパじゃない」という。

 ろうそく青少年人権法制定連帯と全国教職員労働組合(全教組)は、「学生の日」90周年を前に、全国の中高生2871人を対象にした「2019全国学生人権実態調査」の結果を発表した。

 中高生の2人に1人は「学校を辞めたい」(非常にそう思う20.9%、少しそう思う26.4%)と思い、3人に1人(35.4%)は「学校の授業は私の人生の役に立たない」と考えていることが明らかとなった。また、学校における体罰は法により全面的に禁止されているにもかかわらず、16.5%が「手足や道具による体罰」を経験し、教師によって「身体的苦痛」を経験したという生徒は24.4%に達した。また3人に2人は「学校で不当な扱いを受けても耐え、やり過ごしている」ことがわかった。

 最近1年間に学校で受けたり目撃したりした人権侵害としては「休み時間や昼食の時間にも携帯電話の使用禁止」が65.7%で最も多く、上着、靴などに対する「服装規制」を経験したという回答が65.4%、「頭髪規制」が53%だった。

 発表会に参加した人権活動家のぺ・ギョンネさんは「『ろうそく』経験後、社会全般に民主主義が広がっていき、権威主義的な文化を打破しようとする動きが拡大しているが、依然として学校はその流れから外れている。学校は明らかに少し変わったかもしれない。しかし、その変化の動きは生徒の『人権意識』に比べて遅すぎるし怠惰だ」と批判した。全教組のクォン・ジョンオ委員長も「それでも2年前の初調査に比べると、数値が少し改善されたところも見られる」と評価しつつも、「人権を無視する学校風土の根底には、序列化した大学入試制度がある。生徒たちを統制が必要な不安定な人格と考える文化が、生徒たちの人権拡大を邪魔している」と述べた。

 中高生はそれでも「参政権」に期待を寄せていた。実態調査への回答者の64.3%が「生徒が国会議員や教育長などに望む政治家を選べれば、生徒の人権状況は改善される」と答えた。学校を辞めたがる生徒たちを留める方法は、実質的な権利拡大しかないということだ。

キム・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/915457.html韓国語原文入力:2019-11-01 14:58
訳D.K

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