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「東アジアの持続可能な平和のために韓中日が協力を」

登録:2019-10-24 10:11 修正:2019-10-25 01:13
企画セッション : 東アジアの新しい秩序
23日、ソウル龍山で開かれたアジア未来フォーラムで東アジアの新しい秩序と平和の企画セッションの参加者らが討論している。左からパク・ミョンリム延世大学教授、汪暉中国清華大学教授、進藤榮一筑波大学名誉教授、ムン・テフン持続可能発展委員長=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 23日に開かれた2019アジア未来フォーラムの初日の企画セッションは「東アジアの新しい秩序と平和」をテーマに行われた。北東アジア3カ国の学者たちは、「東アジアの持続可能な平和のために、韓・中・日が協力しなければならない」と意見を一致させた。

 座長を務めた延世大学のパク・ミョンリム教授(大学院地域学協同課程)は、「朝鮮半島と東アジアの持続可能な未来は、持続可能な平和と持続可能な発展の結合によって可能だ」と述べて討論を開始した。特別対談の発題を行った中国清華大学人文学部の汪暉教授は、東アジアの対立は冷戦、脱冷戦などの複合的な要素が同時に爆発することで発生したと診断する。「冷戦は終わったように見えるが、韓国の場合冷戦の影響を受け続けており、米国、日本、中国、ロシアが(東アジアで)角逐戦を繰り広げ、様々な形の不信を経験している。この不信をどう克服するかが重要な問題だ」と指摘した。汪暉氏は「特に北朝鮮は経済的に停滞し、孤立している。今も危険で我々が理解できない非理性的な体制と考えられている」と付け加えた。

 汪暉氏はアジアを中心として新たなネットワークを構築すべきと考えている。汪暉氏は「東アジアは、実はコミュニケーションにそれほど関心を払ってこなかった。自律性をもとに域内統合を進めるべき。冷戦時代以降、我々がどのように未来をもっていくべきか考えるべき」と強調した。つづけて「アジアは悠久の歴史を持っている。そして長い間共存してきたため、共存のモデルを発展させてゆくべきだ。経済発展を支援し、利害の衝突を緩和し、民族国家体制の危険性を低下させるための多層的で開放的な社会組織、ネットワーク形成をすべき」と提案した。

 筑波大学の進藤榮一名誉教授は、東アジアの歴史の葛藤に触れた。彼は「アジアの国々はまだ歴史問題を解決できていない。歴史の否定的な記憶によって国同士の関係が悪化しており、特に韓日関係において際立っている」と述べた。新藤氏は最近『パックス・アメリカーナ』、すなわち米国主導の世界秩序が終わり、世界の軸がアジアに移りつつあると主張する。これは中国の一帯一路を念頭に置いたものだ。一帯一路は2013年に習近平主席がカザフスタンを訪問して初めて提起した構想で、古代シルクロードのように内陸と海洋に様々な道を作り、ユーラシア大陸とアフリカ大陸を一つに繋げようというものだ。

 進藤氏は、「一帯一路構想は米国の影響力を弱め、ユーラシア大陸の影響力をむしろ西欧に拡大しようというもの。ここでのキーワードはパートナーシップ、同盟関係。そして優越性ではなくつながり、平等」と強調した。また進藤氏は「もう一つ強調すべきは包容。一帯一路構想は貧困を減らし、地球を保全し、環境を保護し、生産の否定的側面を最小化していくこと。韓国の知識人もこの構想により積極的に参加してもらいたい」と述べた。

 討論者として参加したムン・テフン持続可能発展委員会委員長も、「2015年9月に採択された国連の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、平和と協力に向けた努力が南北関係にとどまらずさらに一歩進まなければならない」とし、「韓中日を含めた東アジアすべての国家が平和に共生できる発展のために力を合わせなければならない」と話した。

チェ・ミニョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/science/future/914390.html韓国語原文入力:2019-10-24 02:00
訳C.M

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