李洛淵(イ・ナギョン)首相が来週、徳仁天皇の即位式(即位の礼)に出席することに先立ち、韓日外交局長級協議が16日にソウルで開かれる。李首相と日本の安倍晋三首相との面会日程をはじめ、両国関係の主要懸案が話し合われるものと予想される。
外交部は15日、キム・ジョンハン外交部アジア太平洋局長が16日午後、ソウル外交部庁舎で滝崎成樹日本外務省アジア大洋州局長と韓日局長級協議を行い、両国の相互関心事を協議すると発表した。キム局長と滝崎局長は晩餐も共にしながら、協議を続ける予定だ。
両国の局長は、韓国最高裁(大法院)の強制動員賠償判決や日本の対韓国輸出規制の強化、韓国の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了決定などについても話し合うものと見られる。特に、李首相の22~24日の訪日が韓日関係改善の糸口をつかむことができるかに関心が集まっている状況で、これに向けた実務協議に当たる議論も行われるものと予想される。キム・スクヒョン国家安保戦略研究院対外戦略研究室長は「李首相が今回の訪日で、安倍首相と議論を深められる長時間の面会をするのは難しいが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領のメッセージや強制動員賠償判決の履行をめぐる接点を模索するためのメッセージは伝えられるだろう」と話した。キム室長は「日本国内でもこれ以上韓日関係を悪化させず、軋轢を管理する方向に向かうべきだという暗黙的合意が形成されている」とし、今回の訪日で成果をあげることができれば、11月のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議や年末の韓中日首脳会議などで、韓日首脳外交が復元される可能性もあると見通した。
記者時代に東京特派員を務めるなど代表的な「知日派」として知られる李首相は、22日の即位の礼と饗宴の儀、23日の安倍首相主催の晩餐会に出席するほかにも、日本の政界と財界の要人たちと面会し、韓日の対立の解決策を模索するためのハードなスケジュールを準備している。外交部の代表的「日本専門家」のチョ・セヨン第1次官が李首相に随行する可能性が高い。
一方、滝崎局長はイ・ドフン外交部朝鮮半島交渉本部長と16日、北朝鮮の核問題を解決するための首席代表協議を行い、今月初めに開かれた朝米ストックホルム実務交渉の経過と展望などについても話し合う。