本文に移動

公共機関情報 知る権利は市民の権利

原文入力:2009-11-04午前09:28:35
[市民が作るハンギョレ:情報公開請求が世の中を変える]

パク・スジン記者

昨年7月、大学院で記録管理学を専攻するイ・ヨンウン(25)氏はソウル,光化門付近のある喫茶店でコーヒーを飲んでいた。路地裏の喫茶店だったがその前には警察20人余りが列をなしていた。警察官らは新品と見える鎮圧服にヘルメットをかぶり腰にはこん棒を挿していた。なんとも言えない威圧感が漂っていた。‘ろうそく集会’が静まりつつある時期だった。

ところで突然気がかりなことができた。‘警察は市民を鎮圧する装備を買うのにどれくらいお金を使っているのだろうか。みな市民が出した税金なのに….’すぐに頭の中にこういう考えが掠めたがすぐに忘れた。

そして1年後の去る7月下旬、イ氏は京畿道,平沢市の双龍自動車工場労働者が篭城中に警察が撃った電子衝撃器(ティザーガン)の電気針をほおに受けたというニュースに接した。ぞっとした。イ氏は1998年に導入された情報公開請求制度を通じ直接気がかりなことを解決することにした。ちょうど1年前に初めて警察鎮圧服に税金がどれくらい使われているか心配していたことも思い出した。

7月28日彼は警察庁に2005年1月1日から2009年7月28日までの‘警察護身および制圧武器と保護装備購入内訳’に対する情報公開請求をした。2週後に警察は資料を送ってきた。結果は驚くべきものだった。警察は5年間に電子衝撃器を買うことだけに60億ウォン余りを費やした。鎮圧服には31億ウォン余りがかかった。イ氏はこの内容を自身が会員である‘透明社会のための情報公開センター’(所長 ハ・スンス)に伝えた。この資料は去る9月16日付<ハンギョレ> 1面に記事化された。

「初めて情報公開請求をした時、担当警察官が電話をかけてきて‘この資料がなぜ必要なのか’,‘与えることはできるが本当に必ず必要なのか’と問い質しました。国家機関の情報は国民のものなのに、それを自分のもののように考え知らせる時は恩着せがましくしたり隠そうとして腹が立ちます。請求した情報を受け取った時、自分の権利を取り戻したようで満たされましたよ。」

中小企業社長のキム・テヒョン(53)氏は昨年9月出勤途上にソウル,中区,退渓路でイチョウを抜いて松を植える光景を見た。‘あれ、元気に育っている木々をなぜ抜くの?’

キム氏は1998年に息子が通ったS小学校の運営委員であり学校を相手に情報公開請求をしようとしたが手続きが複雑で大変なので止めたことを思い出した。そうするうちに‘この頃は情報公開請求をインターネットで簡単に済ませることができる’という話を聞き、検索を通じて情報公開請求をする方法を学んだ。「情報公開請求サイトに接続するだけなので、その後は非常にやさしいんです。」

キム氏は情報公開請求ホームページ(www.open.go.kr)でソウル,中区庁を相手に‘2007年1月1日から2009年1月7日までの街路樹交換費用(木の価格を含む)と日時,交換事業者名簿’の情報公開を請求した。
キム氏が受け取った資料によれば中区庁は街路樹を交換する費用として2年間に24億1200万ウォン余りを使った。彼は「中区は納税順位が江南・瑞草・松坡区に次いで4位に上がったソウルの‘金持ち区’」として「区庁がお金が多ければ子供たち給食費など良い使い途がたくさんあるだろうに、わけもなく街路樹を松に変えていると言って税金を浪費しているようだ」と話した。

キム氏は「普通、新聞や放送は私が望むことを気持ちがスッキリするように知らせてはくれない」として「自分で直接情報公開請求をして予算監視ができる」と明らかにした。

彼は去る2日に再び情報公開請求をした。今回はソウル,中区管内小・中・高校の給食費現況および学生数を学校別に出してくれと要請した。また全体予算の中で政府および教育庁支援額と父兄負担額を区分してくれることも要求した。

“資料を受け取った後、給食支援現況がどうか、街路樹交換より給食支援が少なく、至急必要なのか確かめてみたいと思います。”

パク・スジン記者jin21@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/385718.html 訳J.S