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少なくとも“3つの疑い”…チョ・グク長官を睨む検察

登録:2019-09-25 11:15 修正:2019-09-25 13:11
娘のソウル大学のインターン確認書偽造の疑い 
チョ長官「セルフ発給疑惑」改めて否定 

熊東学院の工事代金虚偽訴訟 
検察は「背任」…チョ長官は「当時留学中」 

自宅「ハードディスク交換」関連 
証拠隠滅教唆の疑いも適用されうる
今月23日午後、ソウル瑞草区方背洞のチョ・グク法務部長官自宅の家宅捜索を終え、検察関係者たちが箱を持って帰っている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 23日、11時間にわたって行われたチョ・グク法務部長官の家宅捜索は、検察捜査がチョ長官を直接狙った段階に移ったことを象徴的に示した。検察は、娘のソウル大学のインターン確認書偽造▽熊東学院工事代金の虚偽訴訟▽証拠隠滅など、少なくとも3つの疑惑にチョ長官が直接関与したものと見ている。検察内部でチョ長官を事実上被疑者に転換し、捜査の強度を一層上げていくものとみられる。

■チョ長官の大学同窓生の子どもに発給した「インターン確認書」も追加で発見

 検察は、チョ長官の娘のJ氏(28)が漢栄外国語高校在学中の2009年5月、ソウル大学法学部の公益人権法センターでインターン活動をしていないのにインターン確認書を偽造して活用したという疑いを持っている。検察がチョ長官のパソコンのハードディスクから確保したというインターン確認書は、当時公益人権法センター長だったソウル大学のハン・インソプ教授(現刑事政策研究院長)の職印が押されていない未完成の文書ファイルであることが明らかになった。

 検察は、チョ長官のパソコンからJさんとJ氏の漢栄外語高の同期のC氏以外にも「第3の人物」であるP氏のインターン確認書も発見した。P氏はチョ長官の大学同期(ソウル大学法学部82年入学)の弁護士の息子で、漢栄外国語高校ではなく他の外国語高校に通っていた。チョ長官が直接娘などの証明書の偽造に介入したなら、公文書偽造罪に当たる。公文書偽造罪の公訴時効(10年)は過ぎたが、行使の時点によっては偽造公文書行使罪が適用されうる。

 検察は実際にインターン活動もなされていないと見ている。インターン確認書には、彼らが15日(2009年5月1~15日)間インターン活動をしたと記載されているが、実際には一日だけか、全くインターン活動をしなかったということだ。チョ長官の娘の医学論文責任著者である檀国大学のチャン・ヨンピョ教授の息子であるC氏も、検察調査で「チョ長官から直接電話を受けてソウル大学のセミナーに一日出席した」と供述したという。

 チョ長官は関連容疑を否定している。チョ長官は23日、出勤途中で「インターンシップに関する書類を私が作ったという報道は本当に悪意的だ。子どもはインターンをしたし、センターから証明書を発給してもらった」とし、「セルフ発給」の疑惑を改めて否定した。

■熊東学院債券訴訟・証拠隠滅の疑いも捜査

 検察は、チョ長官一家が運営ていた熊東学院の工事代金返還訴訟で無弁論敗訴した事件にもチョ長官が関与したものと疑っている。チョ長官は2006年、チョ長官の実弟が熊東学院を対象に起こした52億ウォン台の債券訴訟で、熊東学院が弁論を放棄して敗訴した当時、熊東学院の理事(1999~2009年)だった。チョ長官のパソコンのハードディスクからは、熊東学院の訴訟関連書類が発見されたという。チョ長官が「虚偽訴訟」であることを知っていながら放任したなら、背任容疑を適用できるというのが検察の見方だ。

 この容疑についても、チョ長官は否定している。「その頃は留学生だったので(訴訟の)詳しい過程をよく知らなかった」(9月2日記者懇談会)ということだ。

 「証拠隠滅教唆」の疑いも検察が主要な捜査を行っている部分だ。検察はチョ長官の妻のチョン・ギョンシム東洋大学教授の資産管理人だった韓国投資証券のK代理から、「自宅でハードディスクを取り替える際、チョ長官から『妻を助けてくれてありがとう』と言われた。その後、ハードディスクを交換する20~30分の間、チョ長官は家にいた」という供述を確保した。これはチョ長官がチョン教授の証拠隠滅教唆の共犯である可能性があるという情況証拠だというのが検察の見方だ。

イム・ジェウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/910775.html韓国語原文入力:2019-09-24 21:41
訳C.M

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