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若者気候サミットに参加した韓国の若者「気候行動は大学に行ってからやること?」

登録:2019-09-25 10:41 修正:2019-09-25 16:38
ニューヨークで学校ストに参加したキム・ユジンさん 
国連気候サミットの「行動を求める」 
世界数十万の若者と街頭デモ 
 
「大人たちは待てと言うけれど 
私たちの未来をかけて賭博すること 
今が気候危機に対応する最後の時間」
20日、米ニューヨーク・ロウアーマンハッタンの街頭で各国から集まった若者たちが「気候のための学校スト」を繰り広げて行進している。デモ隊の最前列左から4番目の青い服を着た人が韓国の青少年気候行動を代表して参加したキム・ユジンさん(17)=青少年気候行動提供//ハンギョレ新聞社

 国連気候行動サミットを3日後に控えた20日(以下、現地時間)、数十万人の波が米ニューヨーク・ロウアーマンハッタンの街を埋め尽くした。世界中から集まった人々はここで「気候と生態系の危機は人類が直面した最大の危機だ」と声を上げ、各国指導者に積極的な対応を求めた。

 彼らの中に韓国の若者のキム・ユジンさん(17)がいた。ハングルで「青少年気候訴訟団」と書かれた青いTシャツを着た彼女は、デモ隊の最前列に立ち、他国の若者たちとともに世界に向けて「気候変動緊急行動」を促した。各国の若者たちは「気候のための学校ストライキ」と書かれた横断幕とプラカードを掲げた。この場には、世界で初めて「気候のための学校ストライキ」をはじめたスウェーデンのグレタ・トゥンベリさん(16)も参加した。トゥンベリさんは、この日ニューヨークで開かれた若者の学校ストライキと21日に開かれた若者気候行動サミットに参加するため、先月、飛行機ではなく太陽光小型ヨットに乗った。彼女はこの船に乗って英国プリマスから出発し、大西洋を渡って15日かけて先月28日、ニューヨークに到着した。

20日、米ニューヨークで行われた「気候のための学校スト」に韓国の青少年気候行動を代表して参加したキム・ユジンさん(17)が現地メディアのインタビューに答えている=青少年気候行動提供//ハンギョレ新聞社

 18日に出国したキムさんは、ニューヨーク学校ストライキの前日、米国の若者気候活動家たちに会ってデモ企画に参加した。20日、気候危機の深刻さを知らせるために街頭に出た数十万人の人と一緒に歩きながら、彼女は依然としてこの問題に無関心な韓国を思い浮かべたという。「終わりが見えないデモ隊と街路ごとに並んでいる記者たち、道路周辺を埋め尽くした市民を見て、言葉では説明できない戦慄を感じまほど感動した。(韓国と違って)人々はこんなに関心を持って一緒に行動しているんだ』と思って、勇気をもらいました」

 米国へ出国する前、キムさんはハンギョレのインタビューに応じた。彼女はその場で「気候危機行動をはじめた後、多くの人から『今は大事な時期なのだから、大学に行って活動してもいいじゃないか』と言われた」と語った。しかし、「選択」はすなわち「あきらめ」を意味するということを、誰も理解してくれなかった。「科学者たちは地球の温度が産業化前より1.5度以上上がると人類に何が起こるか予測できないと言います。そんな不確実な状況で今の大人たちが『君たちはちょっと待て』と言うのは、私たちの未来をかけて賭博をすることだと思います。今が変えることのできる最後の時間で、私たちが今地球の最後の世代ですから」と彼女は語った。

 キムさんが活動している「青少年気候訴訟団」は、昨年8月に立ち上げられた。気候危機に対する政府の責任を問い、積極的な気候危機の対応を要求するためだ。5月からは「青少年気候行動」という名前で気候危機の深刻さを知らせるための街頭デモなどを定期的に行っている。この団体に所属する青少年たちは、3月16日と5月24日にソウルの光化門(クァンファムン)などで「学校ストライキ」を続け、今月27日にも光化門で1万人が参加する「気候のための学校ストライキ」を計画している。

21日、米ニューヨーク国連本部で開かれた「若者気候行動サミット(UN Youth Climate Action Summit)に参加した青少年気候行動のキム・ユジンさん(17)とチョン・ジュウォンさん(25)=青少年気候行動提供//ハンギョレ新聞社

 キムさんは街頭デモの翌日の21日、青少年気候行動で共に活動するチョン・ジュウォンさん(25)と国連本部で開かれた「若者気候行動サミット」にも参加した。若者気候行動サミットはアントニオ・グテーレス国連事務総長が約500人の若い気候活動家と企業家を招待して設けた場だった。この場で発言する機会は得られなかったが、彼女は「国連が青少年と若者を未来世代ではなく現在の当事者と認めた歴史的な場だった」と評価した。

 ただ、残念な気持ちもあると話した。「若者会議に出席して、これからの道のりがどれほど遠いかを身に染みて感じました。まず、その日一日限りのイベントという感じが強かったし、参加した若者たちの声はあまり強調されなかった点が残念でした。でも、これからが始まりだと思います。気候危機への対応も、若者たちの声を政策に反映することも、すべきことが本当に多いと気付きました」

チェ・イェリン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/910634.html韓国語原文入力:2019-09-24 04:59
訳C.M 

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