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‘毒性’弱いが‘伝播速度’史上最高

原文入力:2009-11-03午前07:42:06
感染者30万~100万人推定…寒さで患者急増
完治率99.99%に達し…変種など現れず

キム・ヤンジュン記者,カン・ジェフン記者

政府が国家伝染病危機段階を最も高い‘深刻’に上げる方案を有力検討する理由は、天候が寒くなり新型インフル患者が急増しているためだ。その上国民の不安感が非常に高まり、こういう状況に応じるために危機段階の格上げが必要だと判断したと見られる。

←‘新型インフルエンザA’の拡散速度が急速に速まるなかで、2日午後京畿城南市の国軍首都病院で軍医療スタッフが新型インフルの予防接種を受けている。 城南/カン・ジェフン選任記者khan@hani.co.kr

2日保健福祉家族部中央インフルエンザ対策本部が発表した‘新型インフルエンザA週間動向’資料によれば、新型インフル拡散速度が最近になり非常に速くなった。最も最近集計された10月第4週(18~24日)にインフルエンザ標本監視機関を訪れた外来患者1000人中、新型インフルが疑われる患者は20.29人で前週の9.26人に比べ倍以上に伸びた。20.29人の疑心患者数は最近5年間で最も高い数値だ。その上、学校などでの集団感染も先月24~31日には1148件で前週の878件より30%ほど増えた。

特に疑心患者数は10日ほど以前のもので、最近の感染者増加速度に照らして現在状況ではさらに大きく膨らんでいるものと見られる。チェ・ヒジュ対策本部副状況室長は「最近5年間の外来患者1000人当りインフルエンザ疑心患者数は昨年が17人で最も高かったが、すでに10日前に最高記録を突破したもよう」と話した。

←(※クリックすればさらに大きく見ることができます。)

対策本部は新型インフルが疑われれば確定診断検査をせずに直ちに抗ウイルス剤を投与するように推奨しているので正確な感染者規模は集計されていないが感染者数は最小30万人から最大100万人に達すると見ている。この推定値を通じて新型インフル完治率を計算してみれば少なくとも99.99%以上と出てくる。もちろん新型インフルに感染し重症で集中治療室に入院した患者が先月31日基準48人であり、一週間前の去る24日の22人に比べ倍増したが相変らず少ない規模だ。幸い新型インフル ウイルスの中で変種や抗ウイルス剤に耐性を示す種類は現れていない。すなわち新型インフルの毒性は非常に低いが伝播速度は今までのインフルエンザ流行の中で最も速いものと見られる。

このために政府は国家伝染病危機段階を‘深刻’に上げるか否かについて多くの苦心をしたことが分かった。ソウルのある総合病院感染内科教授は「新型インフルの毒性と流行速度などを巡り議論した結果、毒性が非常に低くはあるが広がる速度が尋常ではなく国民の不安が非常に大きいだけに格上げするほうが良いと判断したものと見られる」と話した。危機段階を上げることに対し対策本部関係者たちは言葉を慎んでいるが、3日にも深刻段階への格上げが発表されると展望している。

危機段階格上げが決定された場合、医療分野をはじめとして関連対策も同時に発表されると見られるが、現在水準では学校休業および早期冬季休暇,一部職場の休業,新型インフル患者のための病室および集中治療室の拡大などが盛り込まれるものと展望される。

キム・ヤンジュン医療専門記者himtrain@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/health/385557.html 訳J.S