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「日本の安倍政権を糾弾する」…平和の少女像前で大規模ろうそくの波

登録:2019-08-12 05:39 修正:2019-08-12 07:44
8.15光復節後に控え、全国で大規模なろうそく集会  
韓国在住の日本人や韓国青少年団体も「反安倍」に参加
今月10日午後、ソウル鍾路区の駐韓日本大使館前で開かれた「安倍政権を糾弾する第4回ろうそく文化祭」で、参加者たちがスローガンを叫んでいる=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国に対する日本の輸出規制強化で日本政府に対する批判が一カ月以上続いている中、15日の光復節を控え、全国で日本政府の“経済報復”処置を糾弾する大規模なろうそく集会が開かれた。

 民主労総と正義記憶連帯、韓国YMCAなど700以上の団体で構成された「歴史を歪曲し、経済を侵略し、平和を脅かす安倍政権を糾弾する市民行動」(以下、市民行動)は10日午後7時、ソウル鍾路区(チョンノグ)旧日本大使館前で、「安倍政権を糾弾する第4回ろうそく文化祭」を開いた。彼らは先月20日から毎週土曜日に文化祭を行っている。

 ソウル地域に「猛暑警報」(日本の高温注意情報に当たる)が発令された中でも、同日の集会には1万5000人(主催側推算)が参加した。今月3日、日本政府がホワイト国(輸出管理優待措置国、日本は8月2日より「グループA」に名称変更)から韓国を除外したことを機に開かれた第1回集会と同じ規模だ。市民行動は「9日の大邱(テグ)を皮切りに、この日光州(クァンジュ)や釜山、済州(チェジュ)など全国の3千人を合わせると、1万8千人以上が『安倍政府糾弾』集会に参加している」と明らかにした。集会参加者たちは片手には「NO安倍」、「親日賦役の積弊を清算しよう」、「経済侵略撤回」と書かれたプラカードを、別の手にはろうそくを掲げた。ろうそくを入れた紙コップと扇子には「NOと言う市民たち」や「NO安倍」などの言葉が書かれ、空には大小の太極旗(韓国の国旗)と共に同日の集会に参加した市民団体の旗がはためいていた。午後8時にも30度を超える猛暑に備え、参加者たちは帽子をかぶって、水筒を持参して集会に参加した。

今月10日午後、ソウル鍾路区の駐韓日本大使館前で開かれた「安倍政権を糾弾する第4回ろうそく文化祭」で、参加者たちが大型横断幕を広げるパフォーマンスをしている//ハンギョレ新聞社

 文化祭で反民族行為特別調査委員会(反民特委)の被害者の遺族たちは「誇らしい反民特委の子孫」と自己紹介した。反民族処罰法起草委員長で制憲議員を務めた故キム・ウンジン氏の娘キム・オクジャさんは「まだ親日賦役勢力は清算されず、各界各層で権力を振るっている」とし、「国会で第1野党という大政党のナ・ギョンウォン院内代表は、暴言まで吐いている」と批判した。さらに「私たちは安倍を糾弾しており、日本を糾弾しているわけではない」としたうえで、「独立運動はできなくても不買運動はするという市民たちを誇りに思う。私たちと行動を共にしてほしい」と付け加えた。「NO JAPAN」と書かれたTシャツを着て、妻や2人の子どもと達と共に舞台に立ったチョ・ファミョンさん(39)は「猛暑のなか、子どもたちと共に様々な難関を乗り越えてここまで来た理由は、今この時期に、困難に屈しない堂々とした歴史を子ども達に伝えたいと思ったからだ」とし、「もう一つの理由は、安倍の動きが経済侵略にとどまらず、(日本を)朝鮮半島で戦争ができる国にしようとしており、今止めなければ私たちの子ども達はまた、戦争と侵略の危険の中で生きていかなければならないかもしれないから」と懸念を示した。さらに、韓国在住の日本人を代表して演壇に立ったオカモト・アサヤさんは「日本では、多くの人が安倍政権の発表通り日本軍慰安婦問題が解決したと思っている」とし、「このような状況に対応するため、日本のホワイト国除外措置直後の4日に声明を発表し、一週間で3千人の同意を得た」と述べた。さらに「我々は日本社会で差別を根絶し、ともに平和に暮らしたいと思っている」とし、「日本が犯した徴用被害者に対する加害事実を認め、真剣に謝罪することや韓国に対する敵対的政策をやめること、徴用被害者が受け入れられる賠償施策を検討・実施することなどを安倍政権に求める」と声を高めた。

 文化祭が終わった後は、「集まろう8・15光化門(クァンファムン)、清算しよう親日賦役の積弊」と書かれた大型横断幕が市民たちの頭の上を通過するウェーブが行なわれた。その後、彼らは午後8時40分から約20分間、安国駅と鐘路を過ぎ、中区太平路(テピョンロ)にある朝鮮日報社の建物まで行進した。参加者たちは「NO安倍」とともに、「朝鮮日報は廃刊せよ」などと書かれたプラカードを掲げ、「私たち皆は朝中東(朝鮮日報、中央日報、東亜日報)を読まない」、「私たちみんな一緒に親日賦役メディアを追い出そう」という歌を歌いながら行進した。

今月10日午後、ソウル鍾路区の駐韓日本大使館前で開かれた「安倍政権を糾弾する第4回ろうそく文化祭」を終えた出席者たちが街頭行進を行っている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 この日は特に文化祭の前に「市民発言台」が設けられ、青少年から中壮年まで様々な考えを自由に話し合った。この場で、イ・サンユンさん(59)は「独立運動はできなかったが、せめて不買運動はしようという気持ちで参加した」としたうえで、「今、日本で多くの半導体部品会社が焦っており、日本は文禄・慶長の役の際、私たちの鼻と目を切り落として、植民支配を行った。この地で日本製品は永遠に追い出さなければならない」と強調した。チョ・ウォンセさん(53)は「安倍政権の極右派は金で国民と韓国人を買収し、韓国政府を攻撃するようにしており、海外に多くの友達を作って歴史を歪曲しようとしている」とし、「私たちはさらに韓国の歴史を武装し、彼らに対抗すると共に、より多くの友達に知らせよう」と提案した。カン・ジュンホさん(34)は「安倍の恥知らずな妄言とホワイト国からの排除などに腹が立つ」としたうえで、安倍首相の顔が描かれたクッションをたたく「安倍パンチ」パフォーマンスをした。

青少年たちが今月10日午後、ソウル鍾路区の旧日本大使館前で、「青少年共同体希望」の主催で「日本の安倍政権を糾弾する青少年1000人の宣言」を読み上げている。彼らは「経済報復の中断」や「韓日軍事情報包括保護協定の廃棄」などを主張した=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 青少年の参加も目立った。文化祭に先立ち、21世紀青少年共同体「希望」と特性化高校生権利連合会、青少年文化芸術センターなど、青少年団体は午後4時、旧日本大使館に集まって「1000人宣言」を発表した。彼らは1929年の光州(クァンジュ)学生運動の精神を継承する意味で、当時日本に対抗して戦った学生らの制服を着た。彼らは今月8日、21世紀青少年共同体希望のフェイスブックに「青少年行動」を提案しており、現在600人以上の個人青少年と団体に属した400人以上の青少年が宣言に参加したと明らかにした。ユン・ミヨン21世紀青少年共同体希望事務局長は「日本の安倍政権の経済戦争について、特に青少年たちが日本製品のペンを捨てたり、日本製品の不買運動に参加し、決議文を発表するなど、学校と街頭でそれぞれ行動し、安倍政権を糾弾している」とし、「このような青少年を集めて行動することを企画した」と説明した。さらに、発言者を務めたユ・ミンソさん(17)は「日本軍慰安婦のハルモニ(おばあさん)たちに心からの謝罪もしなかったにもかかわらず、我が国に対する経済的報復は恥知らずな行動だと思う」とし、「直ちに経済報復を撤回し、おばあさんやおじいさんに心からの謝罪をしてください」と話した。デモに参加するため、大田から上京したチェ・ミンギョンさん(18)は「女性だという理由だけで性的欲求の解消の道具のように利用され、守ってもらえなかった時間が、計り知れないほどの苦しみの始まりだっただろう」としたうえで、「日本政府にすべての日本軍性奴隷の被害者たちに早いうちに正式に真の謝罪をすることを求める」と強調した。彼らは「平和を守るハサミ」で「経済報復」と「韓日軍事情報包括保護協定」と書かれたプラカードを切るパフォーマンスを行った後、仁寺洞(インサドン)通りと鐘路区庁などを経て再び日本大使館に戻り、自由発言台に参加した。

クォン・ジダム、キム・ユンジュ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/905269.html韓国語原文入力:2019-08-11 10:29
訳H.J

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