記事入力:2008-12-01午前12:56:08
5出版社 “教科部指示に全て従う”
政府の手で添削指導…事実上‘職権修正’
執筆陣 “著作権違反…法的対応も辞さず”
キム・ソヨン記者
政府が出版社を直接圧迫し検定図書高等学校<韓国近現代史>教科書を事実上直接修正するという史上初の事態が起きた。
教育科学技術部は30日「金星出版社・斗山東亜・法文社・中央教育振興研究所・天才教育など5出版社から教科書内容を修正するという意志の伝達を受けた」とし「原文を具体的にどのように修正するかは出版社と調整していく予定」と明らかにした。
これまで検定教科書の修正が必要な場合、教科部が出版社に修正を要求し出版社が著者らにこれを伝達し著者らが修正可否を判断してきたし、出版社側が著者の同意なしに修正することは初めてだ。
教科書執筆者たちは「教科部が教科書に対する著作権もない出版社を圧迫し責任を転嫁する野卑な行動をしている」として「教科書修正を強行するなられば法的対応も辞さない」と反発した。
金星出版社キム・インホ代表理事はこの日、<ハンギョレ>との通話で「教科部の修正指示は法令にある職権修正として受け入れざるを得ない」として「他に選択の余地がなかった」と明らかにした。彼は「4500人余りの役職員の代表理事として、教科書問題で会社経営が危険水位に達し苦痛だが決断を下した」として「執筆者たちに傷つけた点は申し訳なく法的・道義的責任を甘受する」と語った。
教科部は10月30日、5出版社宛に教科書修正勧告案を送り、続いて去る26日再び「修正がなされなかった29件と修正が中途半端だった部分」に対する‘修正指示’公文書を送った。金星出版社は33件の修正指示を受けた状態だ。
これに対しキム・ハンジォン韓国教員大教授(歴史教育)等、金星出版社執筆者6人はこの日共同声明を出し、「執筆者氏名が明示されている書籍の内容を発行者が任意に変えることは誰にも納得できない」として「著作権に反し執筆者らの名誉を深刻に傷つけること」と反発した。彼らは強力な法的対応方針を明らかにし「教科書の不当な修正と教科部の教科書採択介入により起きるすべての不祥事の責任は教科部にある」と付け加えた。
ユン・ジョンベ全国歴史教師会会長も「教育現場が血なまぐさい場所になろうが目的達成のために各種圧力を加える政府の態度は軍事作戦を彷彿とさせる」として「国内外歴史学者,歴史教師,歴史専攻大学院生まで教科書修正反対を叫んだのに押し切る姿に暗澹たる思い」と語った。
キム・ソヨン記者dandy@hani.co.kr