コ・ミンジョン大統領府報道官が「朝鮮日報」と「中央日報」日本語版記事の見出しと内容が、国内世論を日本に誤って伝えていると公開的に批判した。
コ報道官は17日、懸案ブリーフィングで、「朝鮮日報は『国債補償、東学運動1世紀前に戻ったような大統領府』という見出しを日本語版では『解決策を提示せず、国民の反日感情に火を付ける韓国大統領府』(現在削除)に変更して提供した」と明らかにした。このほかにも、コ報道官は「朝鮮日報の日本語版は『日本の韓国投資1年間で-40%、最近韓国企業との接触も避ける』という国内記事の見出しを『韓国はどの面下げて日本からの投資を期待するのか?』(現在削除)に変えて掲載した」と指摘した。
彼はまた「現在もヤフージャパンの国際ニュース面には中央日報のコラム『韓国は日本をあまりにも知らなすぎる』、朝鮮日報の『外交の場に出てこい…文大統領発言の翌日に外交が消えた韓国』のような記事が2位、3位にランキングされている。また、中央日報が『“手あたり次第反日”という愚民化政策』という題目のコラムを、朝鮮日報が『韓国人はどれだけ不寛容なのか』(現在削除)という寄稿を日本語で日本のインターネットに掲載している」とし、「多くの日本国民がこのような記事などを通じて韓国の世論を理解している」と述べた。
さらに「これが本当に韓国国民の声を反映したものなのか問いたい」とし、「韓国の企業関係者が困難に直面した今の状況で、皆がそれぞれの位置から知恵を集めようとするこの時、何が韓国と韓国国民のためになるのか、答えなければならない」と述べた。
これに先立ち、チョ・グク大統領府民情首席もフェイスブックに、朝鮮日報と中央日報の日本語版の見出しが紹介された放送画面とともに、「嫌韓日本人の照会を誘引し、日本国内の嫌韓感情をあおるこうした売国的な見出しを付けたのは誰なのか」という書き込みを残した。彼は「民情首席である以前に一人の韓国人として、強い抗議の意を表明する。そして両紙の責任ある回答を望む」と付け加えた。
大統領府関係者は同日、ブリーフィングの背景と関連し、「大統領と5党代表らの会合が予定されるほど、日本問題を解決するために多くの人が知恵と力を合わせる時だ。マスコミが韓国の世論を(日本に)正確に伝えてほしいという考えもあり、また国益の視点で(事態を)捉えてほしいという要請でもある」と説明した。ただし、大統領府が直接出るのはやり過ぎだという声もある。統領府が国内マスコミの外国語版の見出しについて、公の場で批判するのは異例のことだ。大統領府がマスコミ報道を「国益の視点」や「力を合わせなければならない時」という理由で批判するのが、マスコミの自律権と衝突する恐れがあるという懸念も示されている。
これに先立ち、東亜自由言論守護闘争委員会や民族問題研究所、民主言論市民連合、全国言論労組など15の言論・市民団体は16日、ソウル中区の朝鮮日報本社前で記者会見を開き「政派色に目がくらんで日本の暴挙まで味方している」と批判した。彼らは「朝鮮日報は不当な日本の経済報復を克服し、強制徴用被害者を保護しなければならない局面で、一体どの国の新聞なのか目を疑うような報道を行っている」と指摘した。