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韓国の少子化は、非婚・晩婚より“所得両極化”の影響

登録:2019-06-07 22:06 修正:2019-06-12 06:31
出産数比重“低所得層↓高所得層↑” 
「非婚・晩婚は世界的傾向と同等」
賃金水準別既婚者の割合 (20-30代賃金労働者、2016年3月)//ハンギョレ新聞社

 韓国の少子化現象は、結婚しなかったり遅かったりする非婚・晩婚傾向の要因よりは所得・働き口での社会経済的両極化要因がさらに大きいという実証分析が出た。

 7日、国会立法調査処が4日に出した「少子化関連指標の現況と示唆点」によれば、20~30代で賃金所得が高いほど既婚者比率も高かった。また、低所得層の出産数比重は低く、高所得層の出産数比重は高いなど所得格差にともなう婚姻・出産格差が明確なことが分かった。国民健康保険公団が提出した2007年から2018年までの12年間の健康保険料納付額分位別(全世帯を所得区間にともなう保険料納付額10等級で区分)の分娩現況によれば、所得階層別の分娩比重において低所得層は縮小し、高所得層は拡大する傾向を見せた。低所得層である最下位1分位(下位10%)では、2007年の分娩比重7.67%から2018年には5.92%に低下した。下位2分位は6.42%から7.04%にやや上がったが、3分位は7.7%から5.65%に下がった。その反面、8分位(上位20~30%)は2007年の12.41%から昨年は14.13%、9分位(上位10~20%)は7.81%から9.72%、最高所得層である10分位(上位0~10%)は4.96%から5.33%に増えた。ただし、分娩件数は所得水準に関係なく大多数の分位で減少している。

総分娩件数に占める所得階層別比重=資料:国民健康保険公団//ハンギョレ新聞社

 賃金水準が高いほど結婚比率も高かった。韓国労働社会研究所による分析の結果、20~30代の賃金労働者男性は賃金水準が最も低い1分位(賃金労働者集団月額賃金基準)の既婚者比率が6.9%(2016年基準)であり、賃金が最も高い10分位では82.5%であった。最低-最高所得集団の婚姻率に約12倍の格差が出たのだ。男性は賃金が上がるほど既婚者比率も上昇する傾向を見せた。ところが、所得7分位の既婚者比率(49%)など1~7分位までのすべての分位で既婚者比率が50%を超えられなかった。一方、その後からは急激に上がり、8分位は67.3%に達した。女性は4分位から賃金水準が高いほど既婚者比率も高まる姿を見せた。4分位の既婚者比率は28.1%、10分位の既婚者比率は76.7%に達した。

 報告書はこのような結果に基づいて「婚姻・出産下落様相は、社会階層別に不均等に現れる。社会両極化が婚姻格差に続き出産格差につながり、重複的な影響を及ぼす」と診断した。報告書は特に、韓国でよく少子化原因として議論されてきた非婚・晩婚現象は「世界的傾向と同様だ」と明らかにした。「世界最低合計出生率の韓国」を説明する韓国だけの固有な現象ではないという話だ。報告書は、2016年基準で韓国女性の初婚年齢(30.1歳)は、経済協力開発機構(OECD)平均(30歳)と近似しており、韓国の初婚姻率(人口1千人当り婚姻件数)も5.5人で、経済協力開発機構平均(4.8人)より高い点などを根拠に挙げた。報告書は「外国と比較して注目すべき差は、30代前半を除くすべての年齢集団に現れる最低水準の出生率だ。こうした様相は、養育負担による出産選択の困難のためと見られる」と指摘した。

 報告書は「実質的な養育負担の緩和は、養育費用支援を超えて、養育費用自体を縮小できる方案でなければならない」とし、「雇用政策は、所得・雇用安定・未来展望がある適正な雇用創出拡大を指向しなければならず、新婚夫婦向けの住居政策は低所得世帯を中心に強化されなければならない」と提言した。所得および雇用での社会経済的両極化・不平等是正を韓国少子化対応の現実的解決法として提示したということだ。

イ・ギョンミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/897023.html韓国語原文入力:2019-06-07 18:52
訳J.S

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