原文入力:2009-10-11午後10:41:21
家族公安記録まで漁り 起訴証拠として法廷提出
赦免にも関わらず‘公安事犯’行跡 保管…査察疑惑も
イ・ジョンエ記者
‘ろうそく集会’が盛りだった昨年6月26日、イ・某(41・女)氏はソウル,政府中央庁舎後方道路で米国産牛肉輸入に反対する行進に参加し不法集会をしたという疑惑で警察に検挙された。
当時、イ氏を捜査したソウル 江南署はイ氏の性別と住民登録番号,本籍ならびに住所、そして職場と職位,犯罪事実などを全て合わせて‘示威事犯電算入力カード’を作成した。警察はイ氏を調査する過程で、イ氏の両親と兄弟,夫などすべての家族の公安記録まで問い合わせた。その結果、イ氏の父親と夫が公安事犯で処罰を受けたという記録が出てきた。警察はイ氏の示威事犯カードに夫と父親のずっと以前の公安事犯記録を添付し起訴の根拠資料として法廷に提出した。
チェ・ギュシク民主党議員は11日こういう内容を公開し「示威参加者家族の公安記録まで隅々まで探し、これを起訴の証拠資料として法廷に提出するのは事実上憲法が禁止している‘連座制’に該当する」とし「こういう違憲的で反人権的なやり方が誰の指示でどのくらい広範囲に行われたか、真相を公開しろ」と要求した。
これに対して警察は、集会および示威に関する法律に違反した人などに対し、「公安事犯に対する資料の処理に準じ電算処理する」という内容が含まれた‘公安事犯資料管理規定’17条に基づき捜査したものと説明している。だがチェ議員は「その規定が軍事独裁時期の1981年に法的根拠も不明なまま大統領訓令として作られたのみならず、大韓民国のどんな法規定にも憲法が保障する連座制禁止規定に違反し、家族の公安記録まで漁り捜査して法廷に提出することが合法という規定がない」と反論した。
またイ氏の父親と夫の公安事犯照会リストでは政治家と民間人に対する‘査察’疑惑も感知されるというのがチェ議員の主張だ。イ氏の父親と夫は各々国家人権委員会委員を務めたイ・某氏とイ・インヨン前国会議員だ。これらは民主化運動の功労を認められ、すでに赦免を受けた状態だ。だが公安事犯照会リストにはこれらが各々何件の公安犯罪を犯したかなどはもちろん、父親イ氏が1976年に維新体制下で‘民主救国宣言文’を流布し逮捕されたという点とイ前議員が高麗大総学生会長時期に4・19墓地で学生デモを主導したという事実まで依然として記録されている。
特にこのリストは一般人が理解することはできない‘コード’でぎっしり埋まっている。このリストは‘視察事項’という質問項目でイ氏の父親とイ前議員を各々現視察類別‘65’,‘80’という数字で分類している。
警察が公安犯人照会リストなどデモ・公安事犯として分類し蓄積した資料がどれほどになるのか、この資料が捜査と裁判にどれほど活用されてきたかは明らかになっていない。チェ議員は「現視察類別コードの意味を明らかにし、現在視察している対象がどれくらいいるのか、どのように管理しているのか、真相を明らかにしなければならない」とし「法的根拠なしに蓄積している資料を直ちに廃棄しなければならない」と主張した。 イ・ジョンエ記者hongbyul@hani.co.kr
原文: 訳J.S