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1審出廷拒否した李明博、控訴審は出廷「言いたいことは多いが後ほど…」

登録:2019-01-02 22:42 修正:2019-01-03 08:15
「ダースは誰のものか」控訴審初公判 
1審懲役15年…118日ぶりに法廷に 
キム・ペクチュン、イ・ハクスら15人の証人を採択 
「積極的防御」に弁論戦略修正
ダースの資金を横領し、サムスンからわいろを受け取った容疑で、1審で懲役15年を宣告された李明博元大統領が2日午後、ソウル市瑞草区(ソチョグ)のソウル高裁で開かれた控訴審初公判に参加するため法廷に向かっている=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 2日午後、ソウル高裁303号法廷のスクリーンに「それでダースは誰のものか」という字句が示された。この字句を自ら表示させたカン・フン弁護士は「社会を混乱に陥れた質問」と話した。李明博元大統領を弁護する彼は「検察はダースの実所有主を立証する物証を全く見つけられなかった。業務上横領について犯罪成立の有無は、会社の実所有者が誰なのかによっては変わらない」という従来からの主張を繰り返した。

 昨年10月5日、1審で懲役15年を宣告された李元大統領が、控訴審初公判に姿を現わした。直接法廷に出てきたのは118日ぶりだ。4カ月前に生中継された1審宣告時は「国の品格を害する」として欠席した。この日ソウル高裁刑事1部(裁判長キム・インギョム)審理で開かれた公判で、李元大統領は黒の背広に白いシャツを着込んで出廷した。ネクタイはしていなかった。零下の寒空にも比較的軽装だった。髪の一部が白くなり多少やつれては見えたが、住民登録番号の末尾の数字を尋ねる裁判所の質問に「よく分からない」として笑うなど、余裕ある姿を見せもした。李元大統領は「言いたいことはあるか」という裁判長の言葉に、特有のかすれた声で「言いたいことは多いが弁論終結すれば話す」と短く答えた。

 検察と弁護人はこの日、順に1時間程度ずつパワーポイントを活用して控訴の理由を説明した。検察は、1審裁判所が李元大統領が実所有者であると結論を出した自動車部品メーカー「ダース」の秘密資金349億ウォン(約34億円)のうち一部(97億ウォン)を無罪と判断したことに納得できないとし、ダースの米国内訴訟費をサムスンが代わりに払ったわいろ授受容疑でも刑量が低いと主張した。李元大統領側は、198ページに及ぶパワーポイント資料を動員し、李元大統領の容疑の大部分を支えるダース実所有主問題、刑量が大きいサムスンわいろ授受容疑などについて反論した。

 李元大統領側は「一緒に仕事をした人を法廷に立たせることはできない」という1審戦略を全面修正した。証人22人を大挙申請し、このうち15人が採択された。公判は旧正月前まで7回開かれる。イ・ハクス元サムスングループ副会長(9日)、最側近だったキム・ペクチュン元大統領府総務企画官(23日)が証人として出てくる。

コ・ハンソル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/876753.html韓国語原文入力:2019-01-02 20:24
訳J.S

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