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「大学入学手続きの連絡に…母はまた号泣」ペンション事故で息子を亡くした母の手紙

登録:2018-12-25 10:07 修正:2018-12-26 08:11
「ペンション惨事」母の手紙 
A君が死亡前に合格した大学から「今日入学手続きの締め切り」連絡 
「毎日、子どもが息を引き取った場所へ行く… 
母さんのことは心配せず安らかに眠って」
18日、江陵ペンション事故で死亡した2人の遺体が安置された江陵高麗病院の葬儀場の様子=江陵/イ・ジョンギュ記者//ハンギョレ新聞社

 今月18日に起きた江陵(カンヌン)のペンションでのガス漏れ事故で息子を亡くしたA君の母親は、24日午前、A君が亡くなる前に合格した大学から入学手続きをするよう連絡を受けた。A君の母は19日、ハンギョレとのインタビューを通じて「肩の荷をすべておろして、蝶のように飛び、良い世界に飛んで行って」という手紙を伝えている。

 A君の母はこの日ハンギョレに連絡をし「今日が入学手続きの締め切りなのになぜしないのかと連絡が来ました。元々は音楽がやりたいと言っていた子だったけれど、母さんがあまりに大変そうだと言って、自分の夢を諦めて社会福祉学科を志望したのに…」と涙ぐんだ。

 A君の母は、毎日子どもが息を引き取った場所に行っていると話した。「すごく会いたくて、家にいられなくて、毎日子どもを訪ねて行きます。息子に聞こえるならば、母の声がこだまになって天に届いてほしい。本当にいい子で、いつも『あなたは私の息子だけど、天使みたいね。どうしてこんなにいい子が来たんだろう』と言っていたけれど、本当に天使になって行ってしまいました」

 A君の母は、涙声で「(亡くなった)3人の子どもはみんなやさしくていい子たちだった。天では母の心配をせず安らかに眠ってほしい」と話した後、「葬儀場を訪ねてくれた家族、友人、隣人、皆さんに深く感謝したい」と話した。

 以下はA君の母が送った手紙の全文。

天国に先に行った愛する息子へ

息子よ!愛してる。この世で母さんと縁あって、母さんの息子として生まれてくれてありがとう。大きくなってからも一度も心を悩ませたことなく、あなたの天真爛漫さに笑うことができて感謝しています。

こんなにやさしく義理がたくて良い息子として生きてくれてありがとう。あなたの笑顔でいつも幸せだった。あなたの葬式を行なってみると、この世に生まれて短い人生だったのに、もういないあなたの存在感はとても大きいのね。愛する息子よ。

あなたの大学合格の知らせを受けて、もう一度あなたのことが思い出されて、涙で前が見えなくなります。あなたが亡くならなければ今日大学の入学手続きができたのに。母さんはまた号泣します。息子よ、先へいく足取りは軽かったのかな。家の責任を負うのはそんなに重かったのかな。息子よ、「母さん、ぼくはつらいよ」とひとこと言ってくれたら、母さんはあなたを理解して荷を軽くしてあげられたのに。ひとこともつらいと言わず、ただいつも笑いをくれる頼もしい息子で、母さんを今まで支えてくれる力になってくれたのに。これから母さんは誰と会話すればいいんだろう。息子よ! まだ夢であってほしい、そして夢が、魂が覚めないでほしい…

母さんにこの世に生きる力をくれる?母さんの胸に火のかたまりがこみ上げます。息子よ、愛してる。母さんの夢の中でまたデートできるかな。運転免許を取って母さんと一緒におばあちゃんの家に行って、おばあちゃんと一緒に旅行に行って、梨泰院(イテウォン)に行って、日本のラーメンを食べて飛行機に乗って海外旅行をさせてあげるって約束しておいて、未練だけ残してもう戻れない遠い旅に一人で行ってしまうのね。

でも、あなたの行く道が寂しくないように、3人の友達と一緒に手を繋いで、天国で幸せでいてね。母さんは少しだけつらいけど、また姉さんと父さんのために生きているかぎり頑張るよ。心配しないで安らかに眠って。息子よ! 愛してる。

天使のようだったわが息子。19歳まで喜びばかりくれて旅立った息子。あなたがいたから人生の喜びを味わい、あなたがいたから生きる力がもらえた。あなたが私には宇宙だった。あなたがいたからつらくなかった。愛する私の息子よ。天に昇った愛する息子よ....

母さんより、息子へ

チェ・ミンヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/875620.html韓国語原文入力:2018-12-25 01:21
訳M.C

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