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少子化克服の優秀施策?見当違いの「イベント性」ばかり

登録:2018-11-20 08:52 修正:2018-11-20 09:48
行政安全部が表彰する11件の地方政策を見ると  
ほとんどが妊娠・出産前後の過程支援 
結婚・出産の環境作りへの政策は不足 
「中央政府が明確な少子化の原因を指摘できておらず  
地域も特性に合った政策を出せていない」
ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 地方政府が少子化問題を解決するとして各種の施策に取り組んでいるが、出産前後の時期の経済的負担を軽減する消極的な事業にとどまっているという指摘が出ている。

 行政安全部は20日、全国の市・道の少子化優秀施策を発掘し共有する「2018地方自治体少子化克服優秀施策コンペティション」を政府ソウル庁舎で開催する。行政安全部は少子化問題を地方政府とともに解決するとして、3年前から「少子化克服のための優秀施策」を発掘し表彰している。今年は全国の市・道が出展した少子化関連施策52件のうち、専門家の書面審査などで11件を選んだ。行政安全部は最終審査を経て、最優秀賞と優秀賞を選定し、特別交付税10億ウォン(約1億円)を分けて支給する予定だ。しかし、最終審査が行われた11件の優秀施策について「自治体の支援が出産前後の負担軽減と保育のための事業に偏っている」と指摘されている。出産準備教室や妊婦の健康増進プログラムを運営している大邱(テグ)広域市北区の「トントン気楽なママ」、都市鉄道の妊婦への座席譲りシステムを構築する釜山広域市の「ピンクライト事業」などがその例だ。韓国女性政策研究院のキム・ウンジ家族少子化研究センター長は「現在の地方政府の少子化政策は赤ちゃんを産む出産の時期だけに合わせてさまざまなイベントを行うレベルだが、少子化対策の定義を幅広くし、より構造的な対策が必要だ」と述べた。

 敬老センターや公民館に保育空間を設ける全羅南道順川市(スンチョンシ)の「世代交流保育ステーション造成」事業については、子育ての国家責任を地域社会に転嫁しているという批判が出ている。国家暮らし研究所のキム・サンチョル研究委員は「出産を決心し出産する環境を積極的に造成せず、出産をしたときに施す支援策ばかり設けていては、慢性的な少子化問題の解決にあまり役立たない」と話した。

 病院に入院した12歳以下の児童を対象に介護など総合ケアサービスを提供する光州市光山区(クァンサング)の「病院児童ケアサービス」など、少子化に直接関わりのない児童・青少年福祉事業が優秀施策に含まれたりもした。翰林大学のシン・ギョンア教授(社会学)は「医療保健、児童、家族などに対する基本的福祉政策を少子化政策として誤って認識している」と指摘した。

 専門家らは、地方政府の少子化対策が住居や就職難、仕事と家庭の両立の難しさなどで結婚と出産そのものを決心できずにいる若者を対象にさらに拡大するべきだと指摘している。チョ・ジュウン元国会立法調査処立法調査官は「少子化の原因は複合的だが、中央政府が少子化の明確な原因を指摘できていないため、地方政府も地域の特性に合った政策を打ち出せていない」とし、「短期的な少子化対策ではなく、社会全般のセーフティネットを拡大しジェンダー平等などの政策を強化して出産率を上げた欧州の事例を参考にする必要がある」と指摘した。

キム・ミヒャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/870923.html韓国語原文入力:2018-11-20 05:00修正:2018-11-2007:46
訳M.C

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