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闘士失った沖縄、米軍基地反対運動は岐路に

登録:2018-08-10 09:57 修正:2018-08-10 13:16
翁長知事、8日にすい臓がんにより死去、来月選挙 
沖縄の保守・進歩をまとめる人物を探すのは難しく 
選挙に敗北すれば日米の20年来の念願を阻止する障壁消える 
安倍政府「基地容認派」の当選のために総力戦に出るか
2015年、沖縄のある行事での翁長雄志沖縄県知事(右)と安倍晋三首相(左)//ハンギョレ新聞社

 「(普天間米海兵隊基地の)辺野古移転建設は、沖縄の米軍基地負担を軽減するという原則に逆行するだけでなく、アジアの緊張緩和の流れにも逆行する」

 翁長雄志沖縄県知事は6月23日、「沖縄戦争」終結73周年を迎え開かれた戦没者追悼式で、普天間基地の辺野古移転反対の理由に「アジアの緊張緩和」を挙げた。2カ月前に見つかったすい臓がんで体はやつれたが、6・12朝米首脳会談とアジア太平洋地域の情勢が急変しているので「平和の流れ」に日本と沖縄も参加しなければならないと訴えた。「沖縄県民たちの反対する米軍基地建設を決して容認できない」というのが、彼が残した最後のメッセージだ。

 沖縄の進歩と保守を問わず米軍基地建設反対運動に柱の役割を果たしてきた翁長知事が8日に死去したことで、基地反対運動も岐路に立つことになった。彼の死に沖縄人らは衝撃と悲痛さを表している。翁長知事と共に基地反対運動の先頭に立ってきた稲嶺進元名護市長は、彼の死を「信じられない。彼に代わる人物はいない」と沖縄タイムズに語った。

7月27日、普天間基地の辺野古移転のための埋め立て工事許可を撤回するという意志を明らかにしている翁長知事。病気が進みかなりやつれた姿だ=那覇/AP聯合ニュース

 彼を支持してきた野党も戸惑いを表した。立憲民主党の辻元清美国会対策委員長は8日、「翁長知事は県民の幅広い信頼を受けた。他の人には代えがたい」とし、来月行われる知事選挙に出るに当たる候補がいないことを認めた。翁長知事が亡くなるわずか数時間前にも、共産党と社民党関係者らは彼の再選を支援するための会を開いたほどだ。

 沖縄の「保守政治家」だった翁長知事が自民党と距離を置くようになった決定的なきっかけは、2007年に発生した「教科書問題」だった。彼は当時、日本政府が第2次大戦末に日本軍が沖縄人たちに強要した「集団自決」を否定する教科書検定結果を発表すると、「我々の祖先が経験した事実をないものにするというのか」と言って強く反発した。その後、沖縄中部の宜野湾市の真ん中にありながら「世界で最も危険な飛行場」という悪名を得た普天間基地を沖縄県外ではなく北部の辺野古海岸に移す移転計画に反対する運動を積極的に率いてきた。

 彼は2014年11月、知事選で勝利した後、前任の知事が承認した基地建設のための埋め立て工事を取り消し、中央政府と正面衝突した。2016年12月、最高裁判所が中央政府に軍配を上げたが、先月には「埋め立て工事はサンゴ礁など環境に有害だ」とし、承認撤回の手続きを踏むと宣言した。

 来月の県知事選挙に野党からは謝花喜一郎副知事などを推すことを検討しているが、重みが落ちる。基地反対派が敗北すると、辺野古の海岸を埋め立て1800メートルの滑走路2本と米海兵隊の強襲揚陸艦が自由に接近できる271.8メートルの接岸施設などで構成された米軍基地を作るという日米政府の計画を阻止する方法が消える。このように作られた基地は、東シナ海と南シナ海で中国を牽制し、朝鮮半島にも米軍の兵力を投入する兵站基地として機能する予定だ。菅義偉官房長官は9日、「普天間基地を辺野古に移転するのが(米軍基地問題の)唯一の解決策という政府方針に変わりはない」と述べた。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/856948.html韓国語原文入力:2018-08-09 20:32
訳M.C

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