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賄賂・横領・背任の容疑などを受けている自由韓国党のホン・ムンジョン議員が21日午前に開かれた本会議で逮捕同意案の投票をしている＝カン・チャングァン記者//ハンギョレ新聞社

　自由韓国党のホン・ムンジョン、ヨム・ドンヨル議員の逮捕同意案が21日の国会本会議で否決された。これは、国会の長期跛行を通して“防弾国会”（逮捕される危機にある国会議員が不逮捕特権を利用できるようにするために開く臨時国会）を試みていると自由韓国党を批判していた与党までが否決に加わったため、可能だった。内部の取り締まりに失敗した共に民主党では、困惑した気流が流れている。

　この日、国会本会議で公開されたホン議員の容疑は、業者代表から事業の便宜を図ってほしいという請託と共に8200万ウォン(約820万円)の賄賂授受▽慶旼大学校費75億ウォン(約7億5千万円)の横領・背任▽非認可の国際学校運営摘発後に第三者が処罰を受けるようにした犯人逃避教唆など、多様だった。 だが、与野党の議員は賛成(129票)より多くの反対(141票)を投じて逮捕同意案を否決した。江原ランド代表などに知人の子どもなど数十人の不正採用を要求した疑い(職権乱用および業務妨害)を受けているヨム・ドンヨル議員の逮捕同意案は、反対(172票)が賛成(98票)を圧倒した。民主党では少なくとも18人以上の与党議員がヨム議員の逮捕同意案に反対したものと見ている。

　二人の議員の拘束令状は4月上旬・中旬に請求されたが、議員不逮捕特権と国会跛行のために両議員の身柄の処理が延ばされ続けてきた。 自由韓国党が「ドゥルキング特別検事法案」導入を要求してすべての会議に参加しないなど、4月国会がまるごと止まり、逮捕同意案処理は試みることすらできなかった。その上自由韓国党が4・27南北首脳会談当日、奇襲的に5月臨時国会招集要求書を提出し、会期中の不逮捕特権保護膜は5月国会まで続くこととなった。当時民主党は「自由韓国党が両議員を守るために防弾国会を招集した」と批判もした。

ヨム・ドンヨル自由韓国党議員が21日午前国会本会議で、自身の逮捕同意案の投票をしようとする共に民主党の議員にいちいち挨拶している＝カン・チャングァン記者//ハンギョレ新聞社

　しかし、国会正常化の合意以後に票決が行われた逮捕同意案は、民主党まで反対に加勢し、堅固な同業者意識をあらわにした。 事前にヨム議員は与野党議員に会ったり、電話・ショートメールを通して「江原ランド初期2年は地域住民を入社させることにしたが、特別な基準がなかった」として善処を訴えた。正義党のチュ・ヘソン首席代弁人はこの日、論評を通じて「今回の本会議開催と不正議員逮捕同意案処理のために何日も争った結果が、このような与野党の一致協力の防弾なのか」とし、「与党も積弊と言われざるを得ない」と民主党を鋭く批判した。

　与党議員らは内部離脱票が出て逮捕同意案が否決されると、当惑感を隠すことができなかった。特に「不公正採用」の象徴である江原ランド事件に関わったヨム議員の逮捕同意案に反対したのは誤りだという内部の声が流れ出ている。民主党のある初選議員は「本当にはがゆい。なぜこんなことになるのか分からない」と言い、もどかしがった。 ある重鎮議員は「逮捕同意案が可決されても裁判所に行ってまた拘束前の審問を受けるから、逮捕同意案は国会が処理すべきだった」とし、「わが党の責任が大きい。国民が国会を一体どう見るだろうか」と問い返した。 別の重鎮議員も「（院内指導部が）しっかり議員をつかまえておくべきだった」と指摘した。 しまいには就任して10日のホン・ヨンピョ院内代表がこの日午後、記者会見を行ない「党内から一部離脱票が出たことに対し、責任を痛感する。逮捕同意案が否決されたことに対して国民にお詫び申し上げる」と頭を下げた。

　自由韓国党はうれしさを顔に出さないよう表情をつくろった。 キム・ソンテ自由韓国党院内代表は逮捕同意案が否決された直後「同僚議員たちに感謝する」として涙ぐんだ。当事者であるヨム議員は「与野党の協力政治のために、大韓民国の発展のために懸命に仕事をせよとの激励(と受けとめる)」と明らかにした。