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「2時間寝て17時間の激務」…航空会社の地上職労働者が労組を設立

登録:2018-05-04 03:48 修正:2018-05-04 10:34
間接雇用のアシアナ子会社所属
遅延・欠航により勤務の“大揺れ”日常化
「頻繁な新入社員の退社、労働加重の悪循環」
激務による生理不順・皮膚病が慢性に
2日午前、ソウル市鍾路区の錦湖アシアナグループ本社前で労組設立を知らせる記者会見を開いている航空会社地上旅客サービス労働者たち=労組提供//ハンギョレ新聞社

 空港でチケットを発券し航空機搭乗を手伝う航空会社地上旅客サービス労働者は、乗務員と同じ制服を着ているが航空会社が設立した子会社所属だ。 一種の“間接雇用”ということだ。 航空会社地上職労働者は長時間労働が日常となっている。 航空機のスケジュールが遅延・欠航などで変動すれば、一日17時間働いて2時間ほど仮眠した後、再び17時間勤務することも少なくない。 激務のせいで皮膚病と生理不順など持病に苦しめられるが、厳格な服装規定を守るには毎日1時間早く出勤して“身なりを整える労働”をせねばならない。 航空会社地上職労働者が「労働組合」を作ったのはそのためだ。

 航空会社地上職労働者たちが2日午前、ソウル市鍾路区(チョンノグ)の錦湖アシアナグループ本社の前で「全国公共運輸労組アシアナ地上旅客サービス支部」(地上職労組)の設立を知らせる記者会見を行なった。 先月27日にスタートした地上職労組は、アシアナ航空の地上旅客サービスを担当する業者である「KA」の職員400余人のうち119人が加入した。

 航空機のスケジュールに従わざるを得ない業務の特性上、地上職労働者は2~3日働き1~2日休む。 航空機欠航と遅延など人の力で統制できない支障が生じた場合、これを身をもって埋め合わせするのも彼らの役目だ。 ムン・ヘジン支部長は「業務環境に耐えられずに新入職員が10人に7人は退社するため、残った職員の労働強度が加重されるという悪循環が生まれている」と説明した。

 彼らは子会社所属で間接雇用であるため、低賃金に苦しめられている。 KAは錦湖アシアナ文化財団が持分の100%を保有する子会社だ。 労組は元請けである航空会社が請負料を低く策定するので、基本給が最低賃金にも満たないと主張している。

 服務規定はこまかい。 化粧や靴着用は必須で、カバンのかけ方まで規制する。 しかし航空会社は職員がユニホームを着て通勤するのを禁止している。 「アシアナ航空」の職員ではないという理由からだ。 このため職員は業務開始前に服を着替え、改めて化粧するという余計な仕事をしなければならない。 ムン支部長は「人間らしく生きたいと思い、アシアナ職員としての私たちの名前を獲得しようと思い、労組を作った」と話した。

イム・ジェウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/842991.html 韓国語原文入力:2018-05-02 16:28
訳A.K

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