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“米国 河川, 堰設置後に生態系大きく変わった”

https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/377543.html

原文入力:2009-09-18午後07:29:08
専門家 実証論文 公開…水質・魚類分布に悪影響

キム・ソンファン記者

政府が4大河川事業の環境影響評価を4ケ月間で急いで終えようとしている中で、米国では川に堰やダムを設置した場合、川の生態系に悪影響を及ぼし水質を悪化させたことを示す実証研究報告書が国内に初めて紹介された。

18日カン・チャンイル民主党議員は米国のフォックス・ネオショー川の堰設置にともなう水質・生態系影響を研究した5編の論文を国会図書館から受け取り公開した。論文を書いた人々は環境専門家や河川・魚類専門家たちで、これらは堰を設置した河川一帯で魚類の数と種が減り水質が悪化するなどの生態系変化が起きたと発表した。

これに伴い少なくない堰を設置することになる4大河川事業を巡る環境汚染論議が加重されるものと見られる。政府の4大河川事業計画によれば、漢江の梨浦・驪州・康川堰など3ヶ所をはじめとして、計16ヶの堰が設置される予定だ。カン・チャンイル議員は「外国の事例でも知ることが出来るように水質悪化を煽り、環境・文化財破壊につながる4大河川事業は中断されなければならない」と話した。

米国,イリノイ自然史研究所のジェレミーティモン研究員らが2007年に書いた論文によれば、イリノイ州フォックス川に設置された5ヶの堰の周辺9ヶ所を調査した結果、水がよく流れる地域に比べ堰で囲まれたところでは淡水イガイの漁獲量が減り魚種が完全に消えた事例も大きく増えた。先立って2005年にマックスマグロー野生生物財団が発表した論文でも、フォックス川の堰設置のために魚類が川を遡ることができず計30種の魚類分布に影響を及ぼしたことになっている。論文は「堰が水質と棲息地の質を落とし河川区域をいくつにも分けることになり、河川の魚介類に否定的な影響を与える」と指摘した。ウィスコンシン州とイリノイ州を貫通するフォックス川にはマックヘンリーなど計15ヶ所のダムや堰が建設されている。

米国,カンザス州ネオショー川でも堰による生態系変化が大きかった。米エンポリア大のデービッド ジレット教授(生物学)チームは2005年魚類学術誌の<コピア>に発表した論文で「ダムに近い上流地域では深くてゆっくり流れる水に住む魚類が多く、ダム真下地域では浅くはやく流れる水に住む魚類が多かった」として「堰設置が魚類生態構造に影響を及ぼしかねない」と指摘した。 キム・ソンファン記者hwany@hani.co.kr

原文: 訳J.S