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[ニュース分析]金正恩流「等距離外交」…朝ロ、朝日首脳会談も開かれるか

登録:2018-04-02 05:25 修正:2018-04-02 08:27

北朝鮮、韓米に続き周辺国との接触を拡大 リ・ヨンホ外務相、今月中旬にロシア訪問の見込み 
金正恩委員長が直接訪問する可能性も 
朝日、6月に朝日首脳会談開かれる可能性もあると報道 
習近平主席、7月訪朝し「第2回会談」説も流れる 
 
金委員長、自分の価値高めようとする戦略 
非核化に向けた交渉力強化し動きの幅広げ 
安保理制裁の解除に向けた「友軍確保」の布石も 
金日成主席も中ソ対立の時にはバランス外交繰り広げ 
「北朝鮮、米中間の主導権を確保する意図」

左から、中国の習近平国家主席、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領、日本の安倍晋三首相、北朝鮮の金正恩労働党委員長//ハンギョレ新聞社

 最近、電撃的に朝中首脳会談が実現されたのに続き、朝ロ、朝日接触の可能性まで取りざたされている。北朝鮮が南北、朝米首脳会談を確定した後、周辺国を相手に外交の幅を広げるなど、「等距離外交」戦略を駆使しているものと分析されている。

 ロシアは3月29日(現地時間)、北朝鮮外相のロシア訪問が近日中に行われると発表した。ロシア外交部のマリヤ・ジャハロワ報道官は記者会見で、北朝鮮のリ・ヨンホ外相の訪ロ日程などを問う質問に「現在までも作業が進められており、近日中に(リ外相の訪ロが)実現されるだろう」と答えた。ロシアの「RIAノーボスチ通信」は26日、ロシア外務省消息筋を引用し「リ外相の訪問が4月中旬に行われる可能性がある」と報じた。リ外相の訪ロが予想される今月中旬に、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長がロシアを訪問する可能性もささやかれている。ロシア事情に詳しいある消息筋は「公式的にはリ外相の訪問を準備すると言っているが、現地の雰囲気からすると、金委員長が訪問する可能性もある」と話した。

 また、朝日首脳会談の可能性と共に、中国の習近平国家主席が訪朝する可能性もあると見られている。朝日新聞は29日付で、日本政府が最近、在日朝鮮人総連合会を通じて朝日首脳会談に関心を示しており、金正恩委員長と安倍晋三首相が6月初めに平壌(ピョンヤン)で会う可能性があると報道した。また、台湾の「中央通信社」(CNA)は30日付で、香港の市民団体の消息筋を引用し、習主席が7月26日の朝鮮戦争休戦協定65周年に合わせ、北朝鮮を訪問する予定だと報じた。

 このように北朝鮮が周辺国との接触を増やしていくのは、今後の朝米首脳会談や6カ国協議など非核化の過程で、北朝鮮の交渉力を高めると共に、動きの幅を広げる効果をもたらすものと分析される。南北、朝米首脳会談が決まった状態で、周辺国を引き入れてバランスを取ろうとする北朝鮮の「等距離外交」が稼動しているわけだ。中国とロシアは対北朝鮮制裁問題を決定する国連安全保障理事会常任理事国という点からも重要だ。ク・ガブ北韓大学院大学教授は「米国が対北朝鮮制裁に関する議論を主導しているが、実際の制裁を行うのは中国」としたうえで、「北朝鮮の短期的目標は制裁の緩和であり、長期的には非核化と平和体制関連の交渉で自分の味方を作ること」だと指摘した。キム・ヨンヒョン東国大学教授も、朝中首脳会談など、最近の北朝鮮の動きについて「米中の間で北朝鮮が主導する構図を作るという意図が感じられる」とし、「決定的な瞬間にロシアが存在感を発揮する可能性もある。今後の経済的な理由のためにも、北朝鮮にとって朝日関係の改善は依然として必要だ」と話した。北朝鮮が交渉力の向上と利益の最大化のため、朝ロ、朝日首脳会談に出るしかないということだ。

 北朝鮮は過去にも、どの国にも偏らず中立的な位置を志向する等距離外交、すなわち「バランス外交」戦略を駆使した経験がある。特に、北朝鮮がかつて中ソ紛争が激化していた時期に、中国と旧ソ連の間で実利的な等距離外交を展開してきたことはよく知られている。北朝鮮は1961年7月、ソ連と有事の際の軍事的援助などを提供する内容の「朝ソ友好協力および相互援助条約」を締結してから、5日後には中国と似たような内容の軍事同盟条約を結んだ。

ノ・ジウォン、キム・ボヒョプ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/838630.html韓国語原文入力:2018-04-01 21:59
訳H.J

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