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サムスンとマスコミの癒着が明らかに

登録:2018-03-06 05:04 修正:2018-03-06 07:24
ニュース打破「YTN幹部、イ・ゴンヒ会長の売買春に関する情報提供をサムスン側に伝える」 
MBC、チャン・チュンギ未来戦略室次長と
マスコミ幹部がやり取りしたショートメールを追加公開 
チャン・チュンギ元サムスン未来戦略室次長が昨年8月25日午後、1審の判決公判に出席するため、ソウル中央地裁に入ろうとしている//ハンギョレ新聞社

 マスコミが事実上「サムスン共和国」の助力者として“活躍”していた情況を示すショートメールや録音記録などが公開された。資本権力の前に報道倫理を見捨てた「マスコミの素顔」をそのまま表したという指摘の声もあがっている。

 5日、「ニュース打破」は、「YTN」のリュ・ジェウン企画調整室長が2015年にサムスン電子のイ・ゴンヒ会長の売買春疑惑に関する動画の情報提供をサムスン側に渡したと報道した。報道によると、YTNの社会部記者らは2015年8月、イ・ゴンヒ会長の買春映像の情報提供者に会った。当時、社会部長だったリュ室長はこれを他の記者たちに知らせないよう求めた。以降、リュ室長は見返りなしで映像を提供するよう情報提供者を説得し、断られると、情報提供者にサムスン側に行ってみるよう提案したと、ニュース打破は伝えた。また、ニュース打破は「(リュ室長が)サムスンに動画の情報提供があった事実を知らせた後、これを処理できる人の連絡先を情報提供者に伝えたものとみられる」とし、情報提供者とリュ室長の通話録音記録を提示した。リュ室長はハンギョレの釈明要請に応じなかった。YTN労組は声明を発表し、「リュ室長の行為は言論倫理綱領の違反を越えて、重大な情報提供の取材や報道を妨害した害社行為」だと指摘した。

 4日、「MBC」(文化放送)の番組「ストレート」もチャン・チュンギ元サムスングループ未来戦略室次長宛に送られたショートメールを公開した。2014年12月、イ・イニョン元サムスン電子コミュニケーションチーム長(社長)は、チャン元次長に「放送はK(KBS)やM(MBC)、S(SBS)いずれも取り上げないと言っている。総編(総合編成チャンネル)では「JTBC」が気になってキム・スギル代表(取締役)に訊いてみたが、心配しなくてもいいと言った」というショートメールを送った。当時はサムスンのトップ一家が第一毛織の上場を通じて約5兆8000億ウォン(約5700億円)の評価差益を得たことをめぐり、議論になっていた時期だった。そのほかにもチェ・ギファ元文化放送企画本部長は2015年、チャン次長に公演のチケットをもらったことに触れ、「兄さん、貴重なプレゼントありがとうございます」というショートメールを送ったことが分かった。チェ元本部長は、今年1月の株主総会で取締役から解任された。

 JTBC側は文化放送の報道について、「第一毛織の上場の際、トップ一家が手にする差益の問題を3回も報道した」とし、「また、(キム・スギル代表が)『心配しなくてもよい』と言ったのは、事実関係に反することはしないという原論的意味の儀礼的な答弁にすぎない」と釈明した。チェ元本部長はハンギョレと連絡が取れなかった。文化放送労組は声明を発表し、「サムスンとキム・ジャンギョム時代の文化放送の行動は、放送編成の自由と独立を保障した放送法の精神を真っ向から毀損した行為」だとし、「必ず真相を明らかにし、責任を問わなければならない」と指摘した。

パク・ジュンヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/media/834692.html韓国語原文入力:2018-03-05 21:35
訳H.J

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