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毛沢東生家・井岡山など観光 急増

原文入力:2009-09-03午後08:31:25
建国60周年迎えて,愛国主義 雰囲気

ユ・ガンムン記者

←先月30日午前、湖南省韶山(サオサン)に位置した毛沢東の生家を訪ねた若者たちが近くの広場にある毛沢東銅像の前で五星紅旗を打ち振り記念写真を撮っている。

“毛沢東主席の故郷に来られたことを歓迎します。”先月30日午前、中国,湖南省韶山。市内に入ると道路を往来するバスにはそこが毛沢東の出生地であることを知らせる文句が書かれている。湖南省の省都である長沙から110km余り離れたこちらは何十年前には山に囲まれた暗鬱な田舎だったが、今は共産革命の聖地を巡礼するいわゆる‘紅色観光’の名所に変貌した。昨年だけでこちらの人口の36倍にあたる360万人が訪れた。

毛沢東の生家周辺には貸切バス10台余りが陣を敷いている。‘人民の偉大な首領’が生まれた場所を見るために全国各地から駆け付けた車たちだ。どこからきたのかと尋ねると、上海,広州,成都という返事が返ってくる。頭が白い老人からママに抱かれた乳飲み子まで、年齢や性別も色とりどりだ。韶山理工学院からきたというある学生は毛沢東の巨大な銅像の前で懸命に五星紅旗を打ち振る。

紅色観光は今年中国で最も成功したビジネスの一つだ。世界的な金融危機で中国の観光産業も打撃を受けたが、紅色観光だけは如意宝珠を咥えた龍のように天に昇った。毛沢東の生家がある韶山をはじめとして共産党の武装根拠地であった井岡山,大長征の歴史が漂う遵義や延安などいわゆる8大紅色観光地を訪ねる人々が今年前半期だけで2739万人に達する。昨年より32%も増えた数字だ。今年全体では史上初めて4000万人を越えると予想される。

紅色観光の熱気を端的に見せる所が江西省の井岡山だ。長沙で秋收起義に失敗した毛沢東が共産残党を率いて隠れたこの山中は共産党の苛烈な歴史と周辺の秀麗な風致が相俟って‘学習’と‘観光’が絶妙に結合した紅色観光の代表走者だ。今年前半期だけで229万8500人余りがこちらを訪ね、最近では一日入場券販売量が2000枚を突破する新記録をたてた。井岡山観光の初めての巡礼地は革命歴史博物館だ。朝8時に開門するや津々浦々から訪ねてきた団体観光客が列をなして入る。中に入れば軍服を着た案内員が展示品を紹介し苛酷な苦難を勝ち抜いた革命家たちの生涯を聞かせる。共産党が使ったという古い小銃やほつれた軍服の前ではパシャパシャとカメラが光る。宣伝公安局から団体できたというある若者は「これこそが生きている教育」として「井岡山の闘争精神は永遠に輝き続けるだろう」と話した。

紅色観光は来月1日の建国60周年を控え絶頂に駆け上がっている。毛沢東が大長征の途中で会議を開き、権力を掌握した貴州省の遵義と大長征を終えた共産党が首都とした山西省の延安には政府機関や国営企業から訪ねてきた団体観光客の足が続く。遵義会議が開かれた場所には一日平均2000人余りの訪問客が訪れる。延安は建国60周年に合わせ5億中国元(90億ウォン)をかけて新装した革命記念館を開館する計画だ。

建国60周年を迎え、共産党と国家に対する忠誠心を鼓吹しようとする社会的雰囲気も紅色観光熱気をあおりたてる。中国政府は天安門事態20周年を控えた去る5月から各級学校を対象に国家に対する自負心をより高める‘愛国主義キャンペーン’を展開している。最近、韶山にある毛沢東の生家に修学旅行で行ってきた北京のある中学生は「中国が去る北京オリンピックの時に金メダル順位で世界1位になった」として「中国は巨大で中国人は偉大だ」と話した。

井岡山・韶山/文・写真 ユ・ガンムン特派員moon@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/china/374801.html 訳J.S