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旧光州刑務所全景写真に赤いマルで表示された1～3は、5・18当時、刑務官が遺体を埋めて遺棄したと証言した場所だ。4はデモ隊の重傷者らが収容されていた倉庫、5は戒厳軍調査室、6は刑務所正門の検問所=「全南日報」提供//ハンギョレ新聞社

　1980年5・18民主化運動当時、光州(クァンジュ)刑務所で戒厳軍らが連行した市民たちが死亡すると、遺体を埋めて遺棄したという元刑務官の証言が出た。この元刑務官は、当時光州刑務所長の官舎など3カ所が遺体遺棄の推定地だと具体的に指摘した。今後、政府が調査権を持つ5・18真相究明委員会を立ち上げ、5・18遺体遺棄の疑惑を全面再調査すべきという声が高まっている。

　「全南日報」の13日付報道と5・18関連記録などを総合すると、1980年当時、戒厳軍は光州市北区（プクク）旧光州刑務所(現在、光州刑務所は日谷洞に移転)敷地の3カ所所に多数の死亡者を埋めて遺棄した。5・18当時、光州刑務所で勤務したある刑務官は、自分が直接見たことや同僚たちの目撃談などをもとに、戒厳軍らが光州刑務所敷地内で遺体を遺棄したと推定される場所として、刑務所長の官舎の裏や幹部官舎に向かう坂道、刑務所監視隊の隣の空き地の3カ所を挙げた。光州刑務所長の官舎の裏は「チェ・スンシル国政壟断事態」の重要な証人だったコ・ヨンテ氏の父親故コ・ギュソク氏(当時37)やイム・ウンテク氏(当時35)など8体の遺体が遺棄されて、（1980年）5月27日に発見されたところだ。

　1980年5月、光州刑務所の保安課で働いていたこの刑務官は、「戒厳軍が数日間、軍用トラックに数体の遺体を積んできて、刑務所のいたるところに埋める姿を目撃した」とし、「軍人6～7人がショベルで長方形に芝生を取り除いて、ショベルの長さほどの穴を掘り、遺体を埋めた後、再び芝生で覆った」と話した。

　「光州事態時の騷擾逮捕者治療の現況」文書などによると、5・18当時、光州刑務所に拘禁された重傷者は約150人とされる。1980年5月18日、全南大学の前で逮捕され、5月21日に光州刑務所に連行されたカン・ギルチョさん(75)は、戒厳軍の銃刀で犠牲になった死亡者数をメモ用紙に「正」の字で表示し、52人まで集計したという。彼は「倉庫で1日に数人が死んでいった。そのたびにヘリコプターが離着陸する音が聞こえた。…多くの遺体がヘリコプターで搬送されたか、埋められて遺棄されたものと推定している」と話した。

　光州刑務所付近で遺体が埋められた状態で発見された事例は、さらに1件(3人)ある。ソ・マンオ氏(運輸業・1955年生まれ)など3体の遺体も5月26日、光州刑務所前の山の斜面に埋められていたが、ソ氏の家族によって発見された。戒厳司令部が1980年5月31日に発表した「光州事態の真相調査」で、いわゆる「刑務所襲撃事件」で民間人28人が死亡したと明らかにしたにも関わらず、検察捜査では犠牲者がコ・ギュソク、ソ・マンオ氏など11人に過ぎず、17人の名簿はまだ公開されていない。

戒厳司令部は1980年5月31日「光州事態の真相調査」結果で、「刑務所襲撃事件」で民間人28人が死亡したと発表したが、犠牲者として確認されたのは11人に過ぎない=当時の「東亜日報」記事//ハンギョレ新聞社

　光州刑務所のほか、他の所でも遺棄された遺体が発見された。5月23日、光州市東区（トング）支援洞（ジウォンドン）周南村で、11空挺旅団のミニバス銃撃事件で負傷したチェ・スギル氏など2人は、空輸部隊員3人によって近隣の端山に連れて行かれて射殺された後、そのまま埋められた。彼らの遺体は6月2日に発見されたが、22年後の2002年に遺伝子検査を通じて身元が確認された。5・18当時行方不明者(5・18有功者認定)として認められた81人のうち、遺体が確認されたのは6人に過ぎず、残りの75人の行方は依然としてわかっていない。遺体がどこかに埋められ遺棄されたという疑惑が持ち上がっているのも、そのためだ。

　5・18研究所のチョン・スマン非常任研究員は「5・18当時拘束・訓戒放免者(2604人)と当時病院で治療を受けていた人のうち、住所不明で行方が分からなくなった人が800～900人に達する」とし、「この数字が遺体遺棄と関連があるかどうかを調査しなければならない」と話した。