日本軍「慰安婦」被害者ハルモニ(おばあさん)のハ・サンスクさん(89)が亡くなってから2日後の30日、もう1人の慰安婦被害者ハルモニのLさんが逝去した。享年94。
「挺身隊女性と共にする市民の会」は地方に居住していたLさんが同日午後3時に病院で老衰で死亡したと明らかにした。1924年に咸鏡北道清津(チョンジン)で生まれたLさんは、叔母の家に養子に出され、慶尚北道で育った。Lさんは村の洗濯場で日本軍に連れていかれ、台湾慰安所で苦痛を強いられた。正確な時期は本人も知らないという。解放後帰国し、食堂で働き、農作業などを手伝いながら暮らしてきたLさんは、2001年7月、政府に日本軍性奴隷被害者として登録した。
市民の会は遺族の意向によってハルモニの身元を公開しないことにしたと明らかにした。葬儀は家族葬で行われる。Lさんは、生前にも公開活動に出ず、名前などを明かすことを嫌ったという。Lさんの死去で政府に登録された日本軍「慰安婦」被害者239人のうち生存者は35人に減った。