在韓米8軍が11日、龍山(ヨンサン)時代を終え、平沢(ピョンテク)時代を開いた。米8軍司令部はこの日、平沢・ハンフリーズ基地で新庁舎開館式を開き、公式に入居した。この日の移転で米8軍は1953年から駐屯してきたソウル龍山基地から64年ぶりに去ることになった。
トーマス・バンダル米8軍司令官は同日オープンした3階新庁舎の前で行われた行事で、「総107億ドルが投入された同建設プロジェクトは、平沢・ハンフリーズ基地の規模を拡張し、米国防部の海外陸軍基地の中で最大規模の基地に生まれ変わった」とし、「この事業こそが米国と韓国が力を合わせ続け、与えられたすべての任務をどのように完遂してきたのかを示すもうひとつの実例」と話した。
既存+新規の敷地は「汝矣島(ヨイド)の5.5倍」
米陸軍海外基地の中で最大規模
兵士宿舎・家族住宅などはまだ工事中
米軍「80%完了…2020年完工」
韓国国防部「94%の進捗…2018年完工」に分かれ
米8軍はこの日の行事に合わせ、国内のマスコミを大勢招待し、平沢・ハンフリーズ基地を公開した。基地内のバスツアーに同行した国防部米軍基地移転事業団関係者は「平沢・ハンフリーズ基地は151万坪規模の既存の基地に293万坪の新規敷地が追加されたもの」とし、「計444万坪規模で、これは汝矣島(ヨイド)面積(土手道の内側)80万坪の5.5倍の規模」と説明した。基地のあちこちはまだ工事中だった。基地内の小・中・高等学校はすでに開校して運営されているが、家族住宅、兵士宿舎などの建設現場では依然として建設労働者たちが汗を流していた。代表的な基地内の基盤施設である鉄道車両基地の場合、宿城(スクソン)駅で連結される路線がすべて完成された。しかし、宿城駅から平沢港につながる路線はまだ工事中と伝えた。
国防部は来年までに在韓米軍基地の平沢移転を完了する計画だ。軍関係者はこの日、「6月基準で、現在事業進捗度は94.4%に上る」とし、「年末までに大部分の工事を終わらせ、来年末までには米軍基地の移転が完了するだろう」と話した。
しかし、来年末までに移転が完了するかどうかは見守らなければならない。在韓米軍は、国防部とは全く異なる算法と日程表を持っているためだ。バンダル司令官はこの日、米8軍司令部庁舎開館式での歓迎のあいさつで「2020年に基地が完工されれば、韓米両国政府の同盟に向けた永遠の献身が在韓米軍の変革を通じてあらわれるようになるだろう」と話した。基地の完工時期を国防部の2018年より2年遅い2020年に想定したのである。バンダル司令官はこの日午後の記者懇談会では「基地の工事が80%ほど完了した」とし、国防部の94.4%完了と大きな見解の相違を示した。国防部関係者は「工程率94.4%は通常的に国内施工会社の算出方式によるものだ。韓米間の差も算出方式の違いのためだと聞いている」と釈明した。しかし、このように双方の差が大きい理由は、互いの理解が異なるためだというのが多くの意見だ。韓国政府は工事遅延に対する負担感がある一方で、米軍は費用・時期と関係なく完成時期が遅れても少しでも完璧な条件で移転することを望んでいるということだ。実際に米軍基地移転事業は遅延を繰り返した。当初、在韓米軍基地の平沢移転完了時点は2008年だった。しかし、移転事業が計画どおりに進捗せず、以前の終了時点は止めどなく先送りされた。
在韓米軍の平沢時代が目前に迫ったが、これとは関係なく龍山には韓米連合軍司令部が残留することになる。バンダル司令官は記者懇談会で「現在、最低規模で一部人員が龍山に残る方向で在韓米軍と国防部が協議をしている」と話した。また、漢江(ハンガン)以北には京畿道東豆川(トンドゥチョン)の210火力旅団、京畿道抱川(ポチョン)のロドリゲス(永平)訓練場、板門店(パンムンジョム)共同警備区域(JSA)警備隊などが現地に残留する。