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国政壟断の捜査終了…大統領選挙後、法廷攻防が本格化する見通し

登録:2017-04-17 01:21 修正:2017-04-17 08:14
検察特別捜査本部が17日、朴前大統領を拘束起訴 
適用容疑は拘束令状の請求段階と同じ 
朴前大統領に適用される賄賂の金額に注目集まる 
 
チェ・スンシル氏など共犯者を審理中の裁判部に配当される見込み 
大統領選挙以降、1週間に3回以上集中審理する見通し
チェ・スンシル氏(左)と朴槿恵大統領//ハンギョレ新聞社

 検察特別捜査本部(本部長イ・ヨンリョル)が17日に収賄の容疑などで朴槿恵(パク・クネ)前大統領を拘束起訴する。昨年10月5日から195日間に分けて行われてきた「朴槿惠-チェ・スンシル国政壟断事件」の検察捜査が事実上終了する。朴前大統領の収賄容疑の立証をめぐる熾烈な法廷攻防は、来月9日に予定された第19代大統領選挙が終われば本格化する見込みだ。

■賄賂容疑に6億7千万円が追加される見込み

 検察特別捜査本部の捜査チームは、週末の16日にも出勤し、朴前大統領の公訴場をまとめるなど、詰めの作業に専念した。検察が朴前大統領に適用する容疑は拘束令状を請求する時と大きく変わらないという。これに先立ち、検察は先月27日、朴前大統領の拘束令状に特定犯罪加重処罰法上の収賄・職権乱用による権利行使の妨害など13件の容疑を明示した。

 注目されるのは、検察が朴前大統領に適用する賄賂の金額だ。朴前大統領は、サムスンから433億(約41億2千万円)を受け取った疑いがかけられているが、最終的に公訴状に入れる賄賂の金額はさらに増える可能性がある。検察は補強捜査を通じて辛東彬(<シン・ドンビン>重光昭夫)ロッテグループ会長が昨年3月、朴前大統領に直接面談した後、チェ・スンシル氏が実質的に運営するKスポーツ財団に追加支援した70億ウォン(約6億7千万円)に対し、以前とは異なる判断を下したという。検察は拘束令状の請求の際、ロッテが渡した70億ウォンに職権乱用による権利行使妨害・強要の容疑を適用しているが、今度は免税店の再選定などのための賄賂性があると判断し、収賄容疑を適用する方針だ。捜査チームは今月14日、ロッテの捜査と関連し、「これまでより事実が具体化され、進展した部分がある」と明らかにした。こうなると、朴前大統領に適用された賄賂の額は503億(約47億8千万円)に増えることになる。ロッテと一緒に捜査対象になったSKはKスポーツ財団に80億(約7億6千万円)の追加支援を要求されたが、実際に金銭を渡していない点を考慮し、容疑なしと処分されることが分かった。

■来月中旬から“法廷攻防”が本格化する見込み

 朴前大統領が裁判にかけられると、本格的な審理は大統領選挙が終わった5月中旬から行われるものとみられる。その前には、検察や朴前大統領の弁護人団だけが参加し、今後の裁判進行手続きなどを調整する公判準備期日を3回ほど経て、初公判日程を決めることになる。その後は1週間に3回以上の集中審理が予想される。法曹界では、朴前大統領にかけられた容疑が10件を超えるほど膨大であるうえに、朴前大統領が容疑を否認しており、1審の拘束期間の6カ月以内に結論を出すためには、集中的な裁判が避けられない見込みだ。

 朴前大統領の1審裁判はこれまで、朴前大統領と共犯関係でつながっている人々の裁判を担当している裁判部の一つが担当する見通しだ。チェ・スンシル氏とアン・ジョンボム元政策調整首席などの裁判は、刑事合意22部(キム・セユン部長判事)、金淇春(キム・ギチュン)元大統領秘書室長など文化界ブラックリスト事件は刑事合意30部(ファン・ビョンホン部長判事)、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長とサムスングループの元主要経営陣は、刑事合意27部(キム・ジンドン部長判事)が審理を担当している。事件の関連性からしても、チェ・スンシル氏やイ・ジェヨン副会長の裁判を担当している裁判部が朴前大統領の裁判も一緒に引き受ける可能性が高い。ただし、共犯関係にある彼らを審理中の裁判部が担当するようになったとしても、チェ・スンシル氏や金淇春元室長、イ・ジェヨン副会長などの裁判がすでにかなり進んでおり、朴前大統領の裁判が彼らの裁判と共に開かれる可能性は低いとみられる。「朴槿恵-チェ・スンシルゲート」関係者の中で最も裁判が速く進められているチャ・ウンテク氏など5人に対する1審判決は、5月11日に予定されている。

ソ・ヨンジ、キム・ミンギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/790968.html 韓国語原文入力:2017-04-16 22:40
訳H.J(1938字)

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