原文入力:2009-08-13午前08:45:54
シン大尉の手帳には民主労働党ソウル市党の行事日程表
動映像 採証場面も短髪の若者 見当たらず
メモリーカードには集会参加した党役員アパートの写真
イユ・チュヒョン記者,クォン・ヒョクチョル記者
←イ・ジョンヒ民主労働党議員が12日午前公開した国軍機務司令部所属シン・某大尉が所持していた手帳のコピー。この手帳には民主労働党党役員,市民・社会団体関係者など軍とは直接関連がないこれらの去る7月の行跡が日付別,時間帯別に几帳面に記されている。‘討議’という題名がついた7月24日付メモには‘来週から警察同行’等の内容が記されている。また‘希望’という題名の5月11日付メモには“高級アパート出入り時、小型車では具合が悪いので中長期予算に反映…貸切資金を活用した拠点確保”等の内容が記されている。キム・ポンギュ記者bong9@hani.co.kr
機務司令部‘民間査察’復活 衝撃
国軍機務司令部(機務司)は12日イ・ジョンヒ民主労働党議員が提起した民間人査察疑惑を全面否認して出た。しかし機務司令部の解明は情況からみてつじつまが合わない部分が多く、一層、疑いを増幅させている。
去る5日双龍車関連の平沢駅集会で採証作業を行っていて発覚した機務司令部シン・某大尉が持っていた資料は手帳と6㎜テープ,メモリーカードなど三つだ。
横7㎝,縦10㎝ほどの小さな藍色の手帳には機務司令部で発行した軍作戦車両証,住民登録証が入っていて身元を確認することができる。この手帳にはまた臨津閣統一紀行・政権退陣時局大会など民主労働党ソウル市党が行う主幹行事日程表(7月25~31日)が挟まっている。特定政党に対する監視活動という疑惑を買うのに充分だ。手帳の内側には14ページにわたり査察対象者の日付別・時間帯別行跡と捜査活動セミナー,査察のための討議内容などが記されている。
ビデオカメラで撮った24分37秒分量の動映像が入っているテープには道でバスを待っていると見られる中年男,双龍車集会に参加した民主労働党党役員を追跡した場面などが出てくる。道に立っている男を撮影した部分では“誰かを待つようでもあり…バスに乗るようでもあり”“バス乗ることになれば(私たちも)バスに乗らなければならないようなのですが。追いかけて行かなければならないから”等の色々な男がやりとりした会話が録音されている。複数の人物がひとりを執拗に追っていることが察せられる。テープにはまた民主労働党が路上で繰り広げた‘学資金利子支援条例制定署名運動’場面と双龍車集会現場の動画が含まれている。メモリーカードに入っている30~40枚余りの写真には集会に参加した党役員のアパートが正面から撮られたものも入っている。
機務司令部はシン大尉が平沢駅集会に行ったことに対して「国家保安法違反疑惑がある将兵が休暇期間に双龍車集会に参加することに備えた予防活動」だったと説明している。手帳・動映像などに入っている民間人関連記録については「どんな民間人でも調査するのではなく、軍と関連性があるので機務司令部の捜査権範囲内にある」と主張している。また「民間人を査察したのではなく、犯罪情報を確認している過程だった」として「軍事機密保護法などにより具体的な捜査内容を話せないが、捜査結果が出れば(軍と民間人の)関連性が証明されるだろう」と話す。機務司令部は反対に「シン大尉の活動は機務司令部の適法な活動だったので、(シン大尉に対する)暴行など不法行為に加担した人々に対しては公務執行妨害および特殊暴行罪で刑事告発するだろう」と圧迫している。
しかし機務司令部の解明にはそれほどの説得力がない。シン大尉が双龍車関連集会に行った理由が休暇中の軍人が行ったかを確認するためだと言うが、実際に動画採証内容には軍人と推定可能な髪の短い若者たちが見あたらない。代わりに民主労働党幹部がデモ現場周辺を歩いたり人々と話している姿などに焦点が合わされている。イ・ジョンヒ議員は「機務司令部は休暇で出てきた将兵を探すために平沢に行ったと主張するが、カメラが追っているのは40代半ばの男」として「機務司令部は弁解と偽りで一貫している」と話した。
機務司令部は査察対象者に対して“軍と関係ある捜査対象”と明らかにしたが当事者はこれを全面否認する。双龍車集会場面が撮られた民主労働党党役員は12日<ハンギョレ>との通話で「私の周辺には軍と関連した人は誰もいない」と反論した。イ・ジョンヒ民主労働党議員は「私たちは査察対象者らが軍と連携されているという端緒を発見できなかった」として「機務司令部が合法的手続きによる捜査をしたと言うならば自ら疑惑を明らかにせよ」と話した。
イユ・チュヒョン,クォン・ヒョクチョル記者edigna@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/370976.html 訳J.S