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韓国国民の38%が「任期4年の大統領重任制」を支持

登録:2017-01-02 23:51 修正:2017-01-03 14:28
ハンギョレ世論調査 
分権型、任期5年の単任制が後に続く 
「これを機に包括的な改憲を」が68%で圧倒的
改憲への賛否や志向する統治構造、改憲の範囲に関する世論調査の結果(単位:%)//ハンギョレ新聞社

 “帝王的大統領制”を克服する方策として、政界では大統領の権限を分散する形の改憲に注目が集まっているが、国民は依然として大統領制の枠組みを維持する「任期4年の大統領重任制(2期まで)」を好むことが分かった。

 ハンギョレがリサーチプラスに依頼し、先月28~29日に実施した世論調査で、「どのような統治構造が正しいと思うか」という質問に、回答者の37.8%が「大統領4年重任制」を挙げ、最も高い好感度を示した。大統領の権限を首相などと分担する「分権型大統領制」は23.2%、現行の大統領単任制(任期5年1期)を維持すべきとの意見は19.9%と調査された。多数党から選出された首相が国政を担う「議員内閣制」が望ましいとの意見は7.7%で最も少なかった。

 4年重任制は30代(34.1%)、40代(46.9%)、50代(40%)、60歳以上(35.6%)でいずれも支持率が最も高かった。20代では現行の「大統領5年単任制の維持」が33.6%で最も高く、「大統領4年重任制」が31.1%でその後に続いた。政治理念別に見ても保守(38.9%)、中道(44.3%)、進歩(38.1%)のいずれも「4年重任制」を支持した。

 政界では「朴槿恵(パク・クネ)-チェ・スンシルゲート」をきっかけに帝王的大統領制の弊害が明らかになったとして、議員内閣制や分権型大統領制への転換を求める声があがっているが、国民は1987年の改憲以降、30年近く続いてきた現行の大統領制の枠組みを大きく変えることを望んでいないとみられる。

 改憲をめぐる論点の一つは、統治構造だけを変えるいわゆる「ワンポイント改憲」を行うのか、それとも社会変化を反映して基本権など他の条項まで一気に改める「包括改憲」を行うのかである。これもまた、政界の論議は統治構造に集中しているが、国民の世論は「統治構造以外に基本権など他の条項も共に改めるべき」という回答が68.2%で圧倒的だ。「統治構造だけを改めるべき」という回答は16.3%に止まった。統治構造のほかに他の条項まで手をつけるべきという意見は保守(63%)よりも中道(68.9%)と進歩(74.7%)で多いことが分かった。

 政界内外では統治構造のほかに改憲が必要な部分として、中央政府に集中された権力を地方自治体に分散する地方分権の強化や両極化の解消に向けた経済民主化の強化、基本権保障の強化などが挙げられている。ナム・ギョンピル京畿道知事はかつて、憲法裁判所で挫折させられた首都移転を改憲を通じて実現することを主張している。

イ・ギョンミ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/777062.html 韓国語原文入力::2017-01-02 18:50
訳H.J(1250字)