本文に移動

「チェ・スンシル波紋は財閥の"18世紀経営"が作った事態」

登録:2016-11-15 22:45 修正:2016-11-16 06:21
民衆総決起に連帯するため韓国を訪れた国際労働界の代表団 
「5%の持ち株でグループ全体を支配、責任は負わない」 
「100万人のロウソクに驚いた…若者と青少年が多いのは明るい兆し」 
「朴槿恵退陣のために国際的に連帯し行動する」
今月14日、ソウル貞洞の民主労総で開かれた「企業の貪欲を止めよ」国際セミナーで、ジェフ・ヴォークト国際労働組合総連合(ITUC)の法務部長(左から2番目)が発表を行っている=民主労総提供//ハンギョレ新聞社

「チェ・スンシル波紋は、生産は21世紀方式で行いながらも、支配構造と経営は18世紀方式にとどまっている韓国"財閥"が作り出した事態だ」

 民主労総の招待を受け、今月12日の民衆総決起集会に連帯するため訪韓したピエール・アバール国際経済協力開発機構(OECD)労働組合諮問委員会(TUAC)上級政策諮問役の言葉である。アバール諮問役は「韓国の財閥オーナー一家は5~6%の持ち株だけでグループ全体を支配し、いかなる法的責任も負わない」としたうえで、「このような古い支配構造が原因で、韓国企業は民主的に統制されず、チェ・スンシル波紋が発生した」と指摘した。

 今月14日、アバール諮問役と彼と共に韓国を訪れたジェフ・ヴォークト国際労働組合総連合(ITUC)法務部長、インダストリオール・グローバルユニオン(IndustriALL)のアダム・リー組織宣伝局長は、ソウル貞洞(チョンドン)にある民主労総でハンギョレとのインタビューに応じ、韓国の財閥企業に対する批判の声を高めた。

 アバール諮問役は「韓国の財閥は、グローバル化を通じて多くの利益を享受しながらも、OECDが勧告する企業ガバナンス原則はもちろん、多国籍企業ガイドラインすら履行していない」と話した。ヴォークト局長は「サムスンは、インドネシア・ジャカルタのサムスン電子の協力会社に対して、労組を破壊しなければ契約を打ち切ると脅し、インドネシア企業が自国法に違反するよう圧力をかけた」として、「サムスンは韓国だけでなく、グローバルサプライチェーン(下請け・協力構造)を通じて"無労組経営"を輸出し、労働権を侵害している」と主張した。

 彼らは今月12日に開かれた民衆総決起集会に参加し、100万人の韓国市民と共にロウソクを掲げた。ヴォークト局長は「100万人が参加したという事実も驚きだったが、幅広い年齢や階層の人々が政治的な問題を超えて、各自の権利を主張する姿が印象的だった」と話した。リー局長も「若者と青少年が多く参加していることにとても明るい兆しを感じた」と評価した。彼らは16日、民主労総と韓国労総が主催する「国際労働基準に照らしてみた韓国の労働基本権」国際シンポジウムに参加してから出国する予定だ。これからも韓国の朴槿恵政権(退陣)闘争に、国際的に連帯し行動すると約束した。リー局長は「朴大統領が退陣しなければ、民主労総が朴大統領の退陣を要求するストライキ当日に合わせて、海外の韓国大使館と財閥企業の事務所を訪れてデモを行う予定」と話した。

パク・テウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/770395.html 韓国語原文入力:2016-11-15 16:20
訳H.J(1484字)

関連記事