登録 : 2016.10.18 01:47 修正 : 2016.10.20 17:09

ある一文が変えた世の中//ハンギョレ新聞社

 「双子の出産は一人の子どもを生むのに比べ2倍ではなく4倍大変だと言いますが、それは本当だと思います」

 ハンファギャラリア営業企画チームで働くキム・ウンジョンさん(32)は、6月末から4カ月の出産休暇と2年の育児休職を引き続き使っている。双子は早産の心配が高いという話により、予定日よりも2カ月前から出産休暇を使った。お腹もすぐに大きくなり、階段を上り下りすることも大変になった。普通双子は一人を妊娠したときよりも1カ月ほど早く出産する。会社が出産休暇や育児休職制度を説明する冊子や、クッションのようなプレゼントを送ってくれたため計画を立てやすかった。

 双子が自然分娩が難しい方向を向いているという診断を受け、キムさんは結局帝王切開をした。双子は帝王切開をする割合が高い。回復にもさらに時間がかかる。「出産して数日後に初めてトイレに行き用を足したとき、痙攣が起きて気を失いそうになりました」。今は二人を同時に育てるため、おむつひとつを変えるのも戦争のようだ。キムさんは「子どもたちはとてもかわいいけれど、たまには『育てるよりも働く方がましかもしれない』と思ってしまうほど」と話した。

ハンファギャラリアのキム・ウンジョンさんが8月に出産した一卵性双生児の男児=キム・ウンジョンさん提供//ハンギョレ新聞社

 妊産婦にとって一人の子の出産より双子以上の多胎児出産がより危険で大変だということは、医学的に立証された事実だ。しかし、多胎児妊産婦の労働者に出産休暇がより多く与えられたのは、たった2年前のことだ。その前までは多胎児、単胎児の区分なく出産休暇は同じく90日だった。2014年7月に労働基準法の一部改正法が施行され、多胎児妊産婦の労働者は有給出産休暇を120日まで受けられることになった。これを守らない事業者には2年以上の懲役または1000万ウォン(約91万3000円)以下の罰金が賦課されるよう規定した。政府も多胎児妊産婦の公務員が120日の出産休暇を受けられるよう、国家公務員の服務規程を改正して歩調を合わせた。

 法の改正は2013年5月、国民権益委員会が保健福祉部や雇用労働部に「多胎児を出産する場合は出産休暇を90日より延長せよ」と勧告したことが引き金となった。権益委の勧告が出るやいなや「双子の母」らは政府の立法を待たず直接乗り出した。ダウムのカフェサイト「双子の母みんな集まれ」の会員たちは勧告の翌月、当時新政治民主連合のハン・ジョンエ議員を訪ね、議員立法を要求し懇談会を共同主催した。多胎児出産休暇を120日(セヌリ党のキム・ギソン議員、新政治民主連合のキム・グァンジン議員案)または150日(新政治民主連合のハン・ジョンエ議員案)に増やす内容の労働基準法改正案、別名「多胎児産婦保護法」が相次いで議員立法で発議された。この法案を統合審議した国会は、この年12月、多胎児出産休暇を120日に増やす改正案を可決した。

2013年8月25日、新政治民主連合のハン・ジョンエ議員とダウムのカフェ「双子の母みんな集まれ」の会員が国会議員会館第2セミナー室で多胎児や産婦の保護と支援のための制度改善懇談会を共同開催した=ハン・ジョンエ議員提供//ハンギョレ新聞社

 双子の出産は毎年最高記録を更新している。最高裁判所が5月に発表した出生申告現況によると、2005年に1万7832人だった多胎児は、10年後の2015年には2万9904人(6.6%)になり「3万人時代」に突入した。新生児全体に占める多胎児の割合は同じ期間に4%から6.6%に増えた。双子の出産は産婦の出産年齢が高まることと関係が深い。統計庁は昨年、産婦の平均年齢は32.23歳と発表した。1年で0.19歳高まった数値だ。産婦全体の中で35歳以上の「高齢産婦」が23.8%を占め、1年で2.2%増加した。

 多胎児出生の増加は、産婦の年齢が高まって不妊が増え、体外受精などの人工手術で子どもを生む夫婦が増えたためだ。試験管で卵子と精子を受精させた後、子宮に移植するが、妊娠の確率を高めるために最大6つの胚を移植するため、多胎児を妊娠する可能性がその分高い。体外受精をしなくても、女性の年齢が高くなるにつれ複数の卵子を放出する可能性が高まるという面もある。

 多胎児妊娠は流産や死産、早産、未熟児出産などの危険が単胎児よりも高くなる。第一病院の2014年の調査資料によると、多胎児妊娠時には妊娠中毒症(7.6%)、産後の出血(22%)の症状が現れた産婦が単胎妊娠産婦より4倍ほど多かった。多胎児妊娠の場合、早産率も44.1%、新生児死亡率も1%に達し、単胎児妊娠よりそれぞれ5倍ほど多かった。

 韓国の出産休暇は欧州諸国に比べて依然として短い方であり、今後もっと増やすべきだという指摘も出ている。国会立法調査処が2013年に作成した法案検討報告書によると、多胎児の場合、韓国は法改正で増えた有給出産休暇日数は17週間であるが、日本は22週間、ポーランドは26週間、フランスは34週間、チェコは37週間だ。韓国より最大2倍以上の出産休暇を与える国もある。単胎児の場合も、韓国の法定出産休暇は13週間であるのに対し、日本は14週間、ポーランドは28週間、フランスは16週間(子どもが2人以上の場合は26週間)などと長い。共に民主党のハン・ジョンエ議員は「単胎児と多胎児の出産休暇や育児休職をいずれも先進国レベルに増やし、女性が子どもを生んで育てやすい環境を作ることが少子化克服の重要な要件の一つ」と述べた。

キム・ジフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-10-17 21:30
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/766086.html 訳M.C(2589字)

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