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全経連「ミル・K財団関連文書すべて破棄」要請し証拠隠滅図る

登録:2016-10-01 01:14 修正:2016-10-01 11:21
企業の役員「今月28日、1日間で文書破砕・メール削除」 
ミル財団の建物では破砕された文書入った大容量ごみ袋発見 
全経連「ミル・Kスポーツ解散してから統合」…違法行為の隠蔽の疑惑
今月30日午後、ソウル江南区論硯洞にあるミル財団ビルの駐車場で、ミル財団が破砕した文書がごみ袋に入ったまま発見された=キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 ミル・Kスポーツ財団に巨額の資金を提供したある財閥企業で、今月28日に両財団関連の書類が一斉に破棄されたという証言が出てきた。ミル財団においては、役職員たちが大量に破棄した書類の山が目撃された。大統領府の圧力疑惑が浮き彫りになっている中、両財団の募金と運営の過程で明るみになった違法行為を隠蔽するためのものとみられる。このような状況で、全国経済人連合会(会長ホ・チャンス)はミル・Kスポーツ財団を解体すると宣言した。

 ある財閥企業系列会社の役員は30日、ハンギョレとの電話インタビューで、「今月28日、グループレベルでミル・Kスポーツ財団の資金的経緯や財団の設立と関連した資料はすべて破棄することを要請された」としたうえで、「これに従って、私を含む他役員や従業員らがプリントアウトして保存していた資料は文書破砕機に入れ、やり取りした電子メールなどはコンピューターから全て削除した」と明らかにした。彼は「このような作業は指示が伝えられた28日の1日間で全部行われた」として、「私たちはグループレベルで指示を受けたが、このような作業が資金を提供した他の企業でも行われたかどうかは、分からない」と付け加えた。

 30日午前、ハンギョレの取材陣がミル財団が入居しているソウル論硯洞(ノンヒョンドン)のビルを訪ね、周囲を見回った結果、2階の駐車場でミル財団から破棄された文書が入った大容量のゴミ袋を目撃した。このビルの関係者は「ミル財団が今朝に出した」と話した。文書の破砕は、最近全経連で派遣した新経営支援本部長を中心に行われたという。検察関係者は「財団で、職員に文書破砕を指示する際、捜査に備えるためという事実を知らせたなら、証拠隠滅教唆に当たる」と話した。刑法では、他人の刑事事件に関する証拠を隠滅した者は、5年以下の懲役または700万ウォン(約64万円)以下の罰金に処するように定めている。

 全経連は30日、「最近、ミルとKスポーツ財団の運営状況を内部診断した結果、文化・体育事業間に共通部分が多く、組織構造と経常費用の面で分離運営による非効率が現れていると判断した」としたうえで、「10月中に2つの財団を解散し、文化と体育を網羅する750億ウォン(約68億7千万円)規模の新しい統合財団を設立する法的手続きを進める」と発表した。全経連は新しい統合財団を経営効率性の向上や責任性の確保、事業力の向上、透明性の強化という4つの基本趣旨に基づいて運営すると明らかにした。しかし、両財団を解散する場合、当財団の多くの違法行為が隠蔽される可能性があり、形を変えた証拠隠滅になりかねない点で、議論を呼ぶものと見られる。

 共に民主党のキム・ヨンジュ最高委員は同日、最高委会議で「このような動きが『財団ロンダリング』の手順とされているが、財団の名称などを替える際には、法人の収入・支出の口座も変わる可能性がある」としたうえで、「財団ロンダリングをするのではなく、これまでに基金をどこに使ったかを、必ず国会に提出すべきだ」と指摘した。

キム・ウィギョム、クァク・ジョンス先任記者、イ・ジェウク記者

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/763617.html 韓国語原文入力:2016-09-30 18:04
訳H.J(1698字)

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