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北, NLL越えた南側漁船 曳引‘南北関係 新たな変数’

原文入力:2009-07-30午後09:13:56
数日で送還が慣例…‘圧迫用’抑留されれば追加悪材
GPS故障 航路錯誤 推定
北“該当機関で調査中”

ソン・ウォンジェ記者,クォン・ヒョクチョル記者

←北 警備艇動き韓国漁船1隻 曳引

船員4人が乗った29t級イカ釣り漁船一隻が30日午前、東海(日本海)北方境界線(NLL)を越え北側警備艇によって北側チャンジョン港に曳航された。今後の船員送還問題が南北関係の新しい変数になる展望だ。

チョン・ヘソン統一部スポークスマンは30日「今日午前6時17分頃、江原,巨津船籍イカ釣り漁船800ヨンアン号が東海公海上で操業後、復帰中に猪津港北東側20マイル(36km)近隣で北側警備艇によって曳航された」と明らかにした。曳引当時800ヨンアン号は北方境界線を7マイル(12.6km)ほど越えたことが把握された。軍関係者は「曳航された漁船は29日午後1時30分頃、巨津港を出港し東海遠海でイカを捕り人工衛星航法装置(GPS)故障にともなう航路錯誤で北側水域に入ったと見られる」として「漁船は金剛山付近のチャンジョン港に30日午前9時30分頃入港した」と話した。

軍当局はこの日午前2度にわたり北韓警備艇に「わが国の漁船が航路を離脱し貴側へ渡った。直ちに南下措置を取ってくれるように願う」と商船共通無線網で知らせたが北側は答えなかった。政府はこの日午前8時50分、南北海事当局間通信網を通じ曳航された船舶と船員の早急な送還を促す電話通知文を送った。北側はこの日午後、南北海事当局間通信過程でヨンアン号について「現在該当機関で調査している」と南側に知らせた。漁船には船長パク・グァンソン(54),機関長キム・ヨンギル(54),船員キム・ポンマン(54),イ・テヨル(53)氏など4人が乗っていた。

2000年南北首脳会談以後、北側は南側漁船が航路錯誤で北方境界線を越えた場合、一定の調査をした後、数日内に釈放してきた。2005年4月‘ファンマン号’の場合、船長が泥酔状態で北に行ったが北側は5日後に送還した。同じ年12月に越境したウジン号も18日目に送りかえした。

北側船舶が越えてきた場合、南側もやはり亡命意思がなければ皆送りかえした。チョン スポークスマンは「今年に入り北韓漁船が2度西海NLLを越境する事件が発生したが、政府は人道的次元で直ちに帰還措置した」と話した。

北側が今回もこういう前例に従うならば、南北関係には肯定的信号になるものと見られる。イ・ミョンバク政府になって初めての南側漁船の越線事件に対して前任政府の時と同じ送還原則を適用するということは、すなわち南側との追加的関係悪化を望まないという意志と見られるためだ。

北側が以前と違い、船員らの不法越境疑惑を調査するとして送還を先送りすることもありうる。この場合、北側の内心が‘交渉’か‘圧迫’かによって南北関係も波打つ展望だ。南側当局との交渉のためのカードであれば、ガチガチに凍りついた南北関係をこの問題を契機に一つのチャンネルをさらに開くという意志と見る余地がある。反面‘対南圧迫’を念頭に置いたものなら、現代峨山職員O氏に続きもう一つの‘人質’カードを使うということなので南北関係にとって追加悪材になりうる。

ソン・ウォンジェ,クォン・ヒョクチョル記者wonje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/368741.html 訳J.S