原文入力:2009-07-22午後07:18:05
小・中・高に配布されれば“南北関係復元に悪影響”指摘
ソン・ウォンジェ記者
統一部が最近発刊した<2009統一教育指針書>が北韓の政治体制に対し‘退行的な体制的特異性を持っている’と記述するなど、以前より直接的で保守的な色彩を表わした。一方、昨年時には入っていた‘平和意識涵養と相互尊重の姿勢確立’条項が無くなるなど、対話相手として北韓を眺める記述は縮小され冷戦時代の偏向的対北観を一方的に強調しているのではないかという批判が出ている。
統一部傘下の統一教育院が先月30日発刊し、一線小・中・高校に配布した統一教育指針書は学校統一教育の課題として‘統一問題に対する関心向上’ ‘自由民主主義に対する確信および民主市民意識の育成’‘民族共同体意識の育成’‘国家安保の重要性認識’‘北韓に対する正しい理解’等を指摘した。
昨年発刊された<2008統一教育指針書>の6種課題の内‘平和意識育成と相互尊重の姿勢確立’は削除された。昨年の指針書は‘平和意識育成と相互尊重の姿勢確立’を教育課題として提示し「南北間体制競争と対立は民族和解と統合にとって障害物となってきた」として「統一は私たちの社会内部の合意形成と南北間和解協力を通じた信頼構築を基盤として平和的に成し遂げなければならない」と記述していた。
新しい指針書は特に北韓体制に対して「金日成-金正日の絶対権力と主体思想により支配される独特性を持っている」とした従来の記述を「金日成-金正日の絶対権力と主体思想により支配される退行的な体制的特異性を持っている」と修正した。新しい指針書は統一教育方法論でも「理念的偏向性が強くあらわれる北韓および統一関連資料があるサイトへの接近を制限したり、十分な事前説明をするように」教師たちに勧告した。
新しい指針書が南北基本合意書以来、確立されてきた‘相互体制に対する尊重’原則を抜け出し、北韓体制に対する否定的評価を入れたことは‘自由民主主義体制での統一’原則を強調してきたイ・ミョンバク大統領の保守的な対北基調が反映された変化と解説される。キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長は22日「盧泰愚政府以来すべての政府が標ぼうしてきた平和的統一教育の基本原則を特定理念勢力に傾倒して揺るがした」と批判した。こういう態度は‘吸収統一’に対する北韓の恐怖感を刺激し南北関係復元に悪影響を及ぼす恐れがあるという指摘も出ている。チョン・ヒョンジュン統一研究院選任研究委員は「政府は今後も北韓と対話をしなければならない」として「最小限、実際の対北韓政策では対話相手を認める態度を見せる必要がある」と話した。
ソン・ウォンジェ記者wonje@hani.co.kr
原文: 訳J.S