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[ソン・ソクチュン コラム]全教組狩り,全経連教室

原文入力:2009-07-13午後09:28:17
←ソン・ソクチュン新しい社会を開く研究院院長

全教組狩りが真っ最中だ。実際のところ創立からだ。ずっと‘魔女’にされてきた。イ・ミョンバク政権はもっともむごいらしい。‘監視犬’でなければならない金持ち新聞が‘猟犬’として先に立った。民主主義教育を‘偏向した理念’に追い込む。小雨に服がぬれると言ったのか。‘全教組’という言葉を聞いただけで手を振って拒絶感を表す市民がますます増えた。

あきれたことだ。その隙間をイ政権は十分に活用した。根絶やしにするという見幕だ。時局宣言を口実に全教組指導部を‘集団解任’した。庶民のために経済政策を切り替えろとの教師時局宣言が‘政治偏向’だとのことだ。まさにその頃だ。富者大統領はトッポッキ(餅料理)店を訪ねて‘庶民大統領’をずうずうしくも自認した。馬肉牛肉(羊頭狗肉)はこれに止まらない。‘自律型私立高’という名前で金持ち学校選定を強行する。

そればかりか、中・高校教室に深々と全経連が浸透している。見よ、韓国経済教育協会主導で中・高校経済教科書を作る。経済教育の授業も増やす。社団法人協会に全経連をはじめとする経済団体らがぞろぞろ‘参加’した。協会顧問はクァク・スンジュン、大統領の‘核心側近’だ。会長はファン・ヨンギ、三星生命・三星投資信託を経て三星証券社長を歴任した。先週、協会主管で商工会議所で開いたいわゆる‘経済教育ビジョン宣言式’に大統領は祝辞を送った。企画財政部長官をはじめ、屁のような300人余りが群がった。

かなり以前から全経連は経済教科書改編を騒ぎ立ててきた。‘経済認識向上のための学校経済教育改善法案’報告書がその例だ。全経連は経済教科書が資本主義と市場経済に低い評価をして「政府の役割を過大評価する誤り」が多いと‘慨嘆’した。果たしてそうだろうか。極めて偏向した分析だ。資本の利潤追求のように全経連は満足ということを知らない。どんな代案より市場と競争が成長,富,資源配分をさらに効率的に解決し平等もさらにうまくやると教えなければならないと言うのだ。

はなはだしきは全経連は「恣意的価値中心の内容および表現を止揚」して事実中心教育を強化しようと叫ぶ。どうなのか。典型的な逆恨みだ。世界金融危機を呼び起こした市場万能の新自由主義が韓国はもちろん、世界各地の民衆に苦痛を押し付ける現実を見ぬフリをしながら「恣意的な価値」で市場を盲信する者はいったい誰なのか。全経連だ。

何よりも警戒しなければならないことは彼らが‘実用教育’の名分の下に「現場で知識と経験を積んだ経済専門家たちが積極的に教育に参加することができるように道を開かなければならない」と言葉巧みに人を篭絡しようとするところにある。全経連が教師まで派遣しようという露骨な野望だ。

全教組の民族・民主・人間化教育はすでに‘利敵行為’として告発された。反面、全経連の偏向した新自由主義経済観については伝統的な理念教育は全く問題にしない。大統領府と国会が後押しして金持ち新聞が合唱しているからだ。

全教組の人間化教育は‘理念偏向’であり、世界的失敗が立証された新自由主義を10代に教えるという全経連が‘グローバルスタンダード’だと? 果たしてこの国をどこまで引っ張っていくつもりか。‘経済教育’するとしながら、経済に続いて教育まで亡ぼすつもりか。全力を尽くして正しい教育を実践してきた教師たちを理念偏向として追いやり、その場を横取りして全経連の偏向した‘理念’で洗脳するということなのか。

純粋な10代に新自由主義経済観をあたかも普遍的真理であるかのように教える時、その偏向した教育はどこに帰結されるだろうか。全経連教室,資本の王国だ。そうでなくてもお金ばかりを追う拝金主義の普遍化だ。はっきり言って亡国の道だ。だから言いたい。たとえ全教組に物足りなさを感じる時があろうと、今は力を集めることこそ正しい。民主市民と共に‘全経連教室’に対抗する砦が全教組だ。彼らもまさにそうだからこそしているのではないか。全教組狩りが真っ最中だ。

ソン・ソクチュン新しい社会を開く研究院院長

原文: https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/365645.html 訳J.S