中伏を過ぎた夏の暑さは大釜の中のようだ。額はもちろん背筋からも汗が雨のように流れる季節だ。 長い日照りでからからに乾いた野原は、農民の胸に深い憂いを抱かせたが、自然の力は偉大だ。夏の夜の大雨で貯水池と砂利場に集まった水は傷めた胸を慰める。大地は生命にあふれる。 今は休暇シーズンだ。 山に野原に海に出てみよう。 江原道鉄原郡東松邑長興里の漢灘江(ハンタンガン)沿いの直灘(チクタン)瀑布を落ちる水音に胸がすく。セミの声が聞こえれば秋口のコオロギの声もまもなく聞こえてくるだろう。