登録 : 2015.06.21 23:50 修正 : 2015.06.22 06:08

ドイツのホスピス団体「同行」

ホスピスボランティア団体「同行」(Mitgehen)のキム・インソン代表 =チェ・ウリ記者//ハンギョレ新聞社

 「ドイツ政府が3カ月分の職員給与を代わりに払いました。韓国に来た理由はもう一度この団体を生かしたいためです…」

 ドイツ ベルリンにあるホスピスのボランティア団体「同行」(Mitgehen)のキム・インソン代表(65)は、MERSの感染が広がっていた今月1日に韓国に来た。最近会ったキム代表に「同行」がどうなっているか尋ねたところ「閉鎖した」と答えた。 2月末にベルリンで破産申請を行い、職員4人は先月まで仕事をして辞めたという。

派独鉱夫・看護師の臨終を看取るために
キム・インソン代表が私費で作った団体
財政不足に苦しみ最近破産申請
来月までに賃貸料など1億ウォン余が必要
称賛していた政府・企業も「私は知らない」
「韓国語しか話せない老婆を誰が看るか」

 ドイツ派遣看護師であるキム代表が10年前に私費を投じて作ったこの団体は、ドイツ派遣看護師・鉱夫の安らかな臨終を支援するための団体だ。 1960~70年代にドイツに発った鉱夫7900人と看護師1万1000人のうち約7000人が今もドイツで暮らしている。 「同行」は韓国人だけでなくフィリピン、ベトナムなどの東アジア出身移住民の臨終も世話している。 「同行」の支援で安らかな死を迎える人は年に60~70人だ。

 キム代表は「健康状態が良くない方々を迎え入れるホスピス病床を備えた新事務室が必要だ」と話した。 来月5日、ドイツに向かう飛行機に乗るまでに、賃貸料と運営費10万ユーロ(約1400万円)を集めなければならない。彼女は「集められなければこのまま閉鎖しなければならない」と言った。月2000ユーロ(約28万円)かかる運営費は、この間キム代表と知人たちが私費で解決してきた。だが「もう限界」だと話した。

 韓国ではこの間、キム代表の活動を高く評価する声も多かったが、支援には消極的だった。 キム代表は2010~2011年に外交通商部長官賞とサムスン文化財団のビチュミ女性対象特別賞、韓国放送(KBS)海外同胞賞を受賞した。 今月末、韓国放送で放映される予定の光復(解放)70周年ドキュメンタリーにも出演すると話した。 だが、「同行」が困難に陥ると韓国政府や企業は支援の手を出そうとはしないと言う。

 「私たちについて、韓国の経済発展に尽くしたというのに、全く関心がないですね。朴槿惠(パク・クネ)大統領は昨年ドイツに来た時、海外同胞の哀訴を聞いて『努力する』と言ったのに…。 父親と関係があることなので慎重になっているのだろうか…。 全く音沙汰がありません」。朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領は、1960年代にドイツ派遣看護師・鉱夫の賃金を担保に1億5900万マルク(3500万ドル)の借款をドイツから得た。ドイツ派遣鉱夫が登場する映画『国際市場』が1000万観客を超えた今年1月、朴大統領はドイツ派遣看護師・鉱夫などと共に映画を観覧した。 それに先立って昨年3月のドイツ歴訪時にも、同胞晩餐懇談会でドイツ派遣看護師・鉱夫とその2世に会うなど関心を示した。

 外交部傘下の在外同胞財団は18日、「同行には2011~2014年にかけて毎年2000~3000万ウォンずつホスピス事業費名目で支援した。人件費と賃貸料は支援対象にはならない」と話した。

 「同行」に会費を払っている人は150人余りだが、このうち韓国人は50人程度だ。キム代表は「生涯苦労して生きた鉱夫、看護師、海外同胞にのみ支援を頼ることは困難だ」と話した。

 「私たちの人生の本当の姿は、映画『国際市場』にも出てきません。生涯韓国を懐かしく思いながら生きて、結局憎悪まで抱いた人々です。ドイツ派遣看護師であったあるおばあさんは、痴呆にかかると30年以上使っていたドイツ語を忘れてしまいました。それで韓国語だけ話して、韓国料理を食べています。 そのおばあさんをドイツ人がどのように世話するのですか。 この方が亡くなる日までいくらも残っていないんです。 韓国に戻ることもできないこれらの人々のために、今後10年間がすべき仕事が本当に多いのです」

文・写真/チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-21 20:28
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/696871.html 訳J.S(1934字)

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