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朴大統領、訪米延期でオバマ大統領と20分間電話で対話

登録:2015-06-12 22:40 修正:2015-06-13 08:09
 オバマ米大統領、電話で「訪米延期の判断とリーダーシップ支持」
 朴大統領「近いうちに会える日を楽しみにしている」
 両国首脳、気候変動への対応問題を議論
朴槿恵大統領が12日午後、京畿道庁に設けられた京畿道MERS総合管理対策本部状況室を訪問し、ナム・ギョンピル京畿道知事と話している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領とオバマ米大統領が12日午前、電話で20分間にわたり、韓国で感染が拡大する中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの対応のために延期した韓米首脳会談の後続措置と両国間の懸案について議論した。

 オバマ米大統領はこの日午前10時20分頃、朴大統領に電話をかけ、「まず今回のMERS発生に伴う犠牲者遺族に慰労の言葉を伝えるとともに、困難な時期に韓国が試練を早急に克服していくために必要なすべての支援を提供する用意がある」と慰労した。さらにオバマ米大統領は「朴大統領がMERS対応に専念するために訪米を延期することにした決定を十分理解しており、これに関連する朴大統領の判断とリーダーシップを支持する」とし「できるだけ早いうちに(朴大統領の)訪米が実現できるよう、韓国政府と必要な協議をすることを参謀たちに指示してある」と話したと、大統領府が明らかにした。

 これに対し朴大統領は、「訪米延期の決定をご理解いただいたことにお礼を申し上げます」とし「オバマ大統領と会って韓米同盟、朝鮮半島の安定、北東アジア地域情勢、両国間の経済協力問題などを議論したいが、MERS対応のための重要な時期に大統領として席を外すわけにはいかず、やむなく米国訪問の延期を決定した」と説明した。朴大統領は続いて「総力をあげて対処しているので、MERSも早期に収束すると思う」とし「韓米首脳会談の日程が再調整されて、なるべく近いうちにワシントンでオバマ大統領にお会いできる日を楽しみにしている」と述べた。

 これに対しオバマ大統領は、「韓米関係は、米国に最も高い優先順位(top priority)であり、北朝鮮の脅威への対処、気候変動、サイバー安全保障などの新しい分野における韓米間パートナーシップの強化は、両国だけでなく、世界的にも非常に重要であろう」と答えた。

 この日の通話で、オバマ大統領は、特に韓国政府に気候変動への対応問題に対する韓国の役割を強調し、注目を集めた。オバマ大統領は、「(米国は)今年末パリで開かれる気候変動締約国会議の成功のために必要なすべての力を傾けているが、韓国は長期的な気候変動目標値の決定過程で、可能な限り最も積極的な目標を提示することで、気候変動への対応分野でリーダーシップを発揮しほしい」と要請した。これに朴大統領は、「私たちが直面している状況で最適な『国別寄与公約(INDC)』を提出するため公論化過程を進めている」と紹介し、「韓国の場合、先進国とは異なり、製造業が大きな割合を占めており、エネルギー効率も高いため、削減する余地があまりないが、意欲的な目標を掲げられるように最大限努力する」と述べた。

 しかし、政府は前日の11日、国務調整室と外交・環境・産業通商資源部などの温室効果ガスの削減目標設定に関連する省庁の合同ブリーフィングで、国際社会に約束した温室効果ガスの削減目標を事実上覆す内容の温室効果ガス削減案を発表した。政府は、同ブリーフィングで2030年の温室効果ガスの排出量と関連して4つのシナリオを提示したが、4つの中で最も強力なシナリオに従うとしても、すでに2009年11月以降、国際社会に約束した2020年の温室効果ガス排出量の目標値を達成できなくなる。環境団体は、政府の目標と関連して「世界7位の温室効果ガス排出国の責任を無視して、国際社会に公然とした約束を破ること」と批判している。

ソク・チンファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-06-12 15:29

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/695715.html  訳H.J

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