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今年も政府・市民団体で別々に「6・10民主抗争」記念式

登録:2015-06-11 08:44 修正:2015-06-11 11:17
政府と市民団体が「6・10民主抗争記念式」を別に開いた10日午前、ソウルの聖公会聖堂でセウォル号犠牲者遺族やハム・セウン神父など市民・社会団体メンバーと元老が記念式に先立ちセウォル号行方不明者の帰還を祈り紙飛行機を飛ばしている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

28周年を迎え市民大会開かれ
民主主義逆行の動きに批判の声
ソウル市庁では別に政府主管行事

 昨年に続き今年も、国家記念日「6・10民主抗争」の28周年記念式を政府と市民社会が別々に開いた。民主化運動団体は、87年の民主化運動の起爆剤になった、ソウル大生だったパク・ジョンチョル氏拷問致死事件の縮小・隠蔽関与に関わった疑惑がもたれる人が大法院(最高裁)判事になり、国家情報院の大統領選挙介入事件捜査に圧力を加えたと疑いがある人が国務総理に指名される「民主主義の逆行」を批判した。

 「6月民主抗争継承事業会」と大韓聖公会、セウォル号事故遺族などで構成された「416連隊」等は10日午前11時30分、ソウル・中区の聖公会聖堂で「6月民主抗争28周年市民大会」を共同で開いた。民主化運動記念事業会の2、3代理事長を務めたハム・セウン神父は大会辞で「国家情報院の大統領選挙介入事件の捜査検事らを左遷させたファン・ギョアン氏が国務総理候補として国会で人事聴聞会を受け、パク・ジョンチョル拷問致死事件の捜査縮小・隠蔽疑惑を受けるパク・サンオク元検事が堂々と大法院判事になる現実などを見るにつけ、私たちは今、歴史を正しく立て直せずにいることを痛感する」と訴えた。ハム神父はさらに「87年体制を超える第2の民主化運動を繰り広げねばならない」と強調した。

 この日の市民大会開始前、30分間セウォル号犠牲者追慕の多種式が開かれた。記念式では大韓聖公会神父がセウォル号事故犠牲者304人の名前を呼んで祈った。

ソウル市庁講堂では行政自治部・民主化運動記念事業会主管で記念式が開かれた=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 6月民主抗争継承事業会は「6月民主抗争の精神にそぐわない政府主管行事には今年も参加することはできない」と明らかにした。昨年は“天下り”で問題になったパク・サンジュン民主化運動記念事業会理事長に反対し、市民・在野団体記念式が別に開かれたことがある。

 一方、民主化運動団体が抜けた中、行政自治部と民主化運動記念事業会が主管した記念式がこの日午前10時、ソウル市庁で開かれた。30分間の行事ではチョン・ジョンソプ行自部長官がパク・クネ大統領の記念演説を代読した。

キム・キュナム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-10 20:31

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/695395.html 訳Y.B

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