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朴槿恵大統領、セウォル号1周年当日に南米歴訪のため出国

登録:2015-04-10 20:23 修正:2015-04-11 07:07
朴槿恵大統領がクウェート、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール 中東4カ国歴訪のために3月1日午後、ソウル空港で専用機に乗り込み挨拶している 青瓦台写真記者団//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領がコロンビア、ペルー、チリ、ブラジルの南米4カ国歴訪のため16日午後出国すると大統領府が10日明らかにした。だが、16日はセウォル号惨事1周年を迎える日であるため、朴大統領の出国日決定の適切さが問題になっている。

 チュ・チョルギ大統領府外交安保首席はこの日午前のブリーフィングで「朴大統領が16日午後に出発し、27日まで中南米歴訪日程を消化する予定」とし「これら4カ国は韓・中南米および環太平洋パートナーシップの核心国家であり、朴大統領は今回の歴訪で各国首脳と会談を持ち、実質的な協力向上方案を交換する予定」と明らかにした。

 大統領府は出国当日がセウォル号1周年であることを意識したように、この日の歴訪日程を発表しながら「朴大統領が出国前にセウォル号1周年行事と関連した日程を考慮している」と説明した。大統領府関係者は「遺族、行方不明者家族と悲しみを共にし、最も真正性ある追慕メッセージを伝達する方法を探している」と付け加えた。 大統領府内部では安山で開かれるセウォル号安山市民対策委員会主催の合同焼香式に参加したり、犠牲者が多かった檀園高訪問、珍島ペンモク港を訪問する方案など、可能な日程を広く検討していると知らされた。

 だが、朴大統領がこの1年間、セウォル号事故真相究明活動や遺族たちの要求に冷淡だったという点で、1周年当日の出国に対する世論の視線は批判的にならざるをえない。 朴大統領は昨年5月にも事故発生から一カ月で惨事と関連した対国民談話を発表した当日にアラブ首長国連邦(UAE)に向けて出国し、論議の中心に立ったことがある。大統領府は今回も「相手国の要請」等を前面に出して国益次元と説明しているが、全国民を恐慌状態に陥れた大型惨事の1周年を避けることが本当に不可能だったのか疑わしい。 大統領府内部ですら「詰まるところ意志の問題」として、1周年当日の出国に対する否定的見解があったという。 朴大統領がセウォル号の惨事に対してどんな認識を持っているかを見せる日程、という批判が出てくるのもこのような状況と関連がある。

 野党も憂慮を表明した。 キム・ソンス新政治民主連合スポークスマンは論評して「1周年を控え何も変わったことがないのに、重要な決定は放っておいて歴訪に出かけるのではないかと憂慮される」と批判した。 彼は続けて「セウォル号特別調査委の独立性を傷つけ、真相究明を遮るセウォル号特別法施行令は直ちに撤回しなければならない」とし「出国前に施行令を撤回する決断を下すことが遺族と国民に1周年追慕の真正性を見せる道」と強調した。

ソク・ジンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/686338.html 韓国語原文入力:2015-04-10 16:18
訳J.S(1349字)

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