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ソウル地裁、名誉毀損で『帝国の慰安婦』出版禁止

登録:2015-02-18 09:20 修正:2015-02-18 09:54
世宗大パク・ユハ教授に問題の記述削除求める
昨年12月に日本軍慰安婦被害問題解決のための定期水曜デモが開かれたソウル鍾路区中学洞の駐韓日本大使館前で韓国挺身隊問題対策協議会生存者福祉委院長のチョン・テヒョ牧師が26日死去したファン・ソンスンお婆さんの冥福を祈り礼をしている。イ・ジョンア記者 //ハンギョレ新聞社

 日本軍慰安婦を「奴隷的であっても基本的に軍人と同志的関係」、「自発的に行った売春婦」などと表現し物議をかもしてきたパク・ユハ世宗大教授(58、日本文学)の著書『帝国の慰安婦』に対し、裁判所が問題部分を削除しなければ販売および配布できないと命じた。

 ソウル東部地方裁判所民事21部(裁判長コ・チュンジョン)は「パク教授の著書が事実関係を歪曲し名誉を毀損された」として日本軍慰安婦被害者9人がパク教授と出版社代表を相手に起こした図書出版など禁止仮処分申請事件と関連して17日、「著書内容のうち34カ所を削除しなければ出版、販売、配布、広告などをできない」と一部訴えを認めた。

 裁判所は国連人権理事会勧告と韓国憲法裁判所の慰安婦関連決定に言及した後、「慰安婦強制動員および慰安所運営などに日本が広範囲に関与した点、性的奴隷であり被害者としての日本軍慰安婦の地位などに照らし、著書の一部内容は慰安婦被害者の人格権や名誉権を重大に侵害する」とした。

 裁判所は「学問の自由」かつ「慰安婦問題解決策を提示する目的」というパク教授側の主張に対し、「表現の自由および学問の自由と比較しても、著書内容の一部を削除しなければ慰安婦被害者の名誉や人格権に回復し難い損害が発生する恐れがある」と明らかにした。だが、著書の残りの内容については「憲法上保障される学問の自由内にあると考えられる。自由な討論と批判を通じ市民社会が自ら解消するのが望ましい」と申請を受け入れなかった。

 2013年8月に帝国の慰安婦が出版されると京畿道広州(クァンジュ)の「ナムヌの家」慰安婦被害者は昨年6月、裁判所に出版禁止仮処分申請と損害賠償請求訴訟を起こす一方、パク教授と出版社のチョン代表を名誉毀損の疑いで告訴した。

パク・テウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.02.17 21:20

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/678986.html 訳Y.B

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