LG電子チョ・ソンジン社長が積極的に釈明
扉点検…、サムスン社員も見ていた
サムスン側も映像公開を考慮したが撤回
「動画は恣意的に編集された」
昨年9月にドイツで発生した洗濯機破損事件で在宅起訴されたLG電子のチョ・ソンジン ホームアプライアンス(HA)事業本部長(社長)が16日、自らの立場を直接明らかにした。チョ社長はEメールと当時の状況が映された動画を配布して正当性を訴えた。8分45秒の動画には問題になった洗濯機の扉を押す場面と釈明内容が含まれている。チョ社長が動画公開という強硬姿勢に出たことで、両社の法的かつ感情的な争いが長引くものと予想される。
検察の捜査結果によると、チョ社長は当時ドイツのベルリン家電売り場に用意されたサムスン電子製品だけのための独立ブースで、洗濯機の扉を両手で膝を曲げながら下へ2回押した後、少し時間をおいてもう一度押して扉を下げ、まともに閉じれなくした疑いをもたれている。このためサムスン洗濯機のヒンジ(扉と本体連結装置)交替費用20万9000ウォン(約2万3000円)の被害を与えたというものだ。サムスン電子は告訴状で「チョ社長がサムスンのイメージを傷つける目的でサムスン洗濯機を故意に壊して立ち去った」と主張した。
チョ社長は動画でこれに反論。3度の洗濯機点検過程で問題にされるのは3~4秒間扉を押した2回だが、扉を押すのは頻繁にあることで、チョ社長は技術者出身なので点検をしたのだと説明した。それに扉を4回開閉しただけで強化プラスチックからなる洗濯機結合部が破損する恐れがあるのか疑問だとした。
チョ社長は電子メールを通じ「ドイツ家電製品のブースには多くの一般の人たちも一緒にいたし、すぐそばでサムスン電子の社員が見守っていた」とし「万一、故意に洗濯機を破損したとすれば、何よりサムスン電子の社員がじっとしていなかっただろう」と主張した。さらに「1時間以上もそこで留まっている間、サムスン電子社員は何の制止も抗議をしなかった」と付け加えた。
当時の状況が映された動画を公開した理由も明らかにした。チョ社長は「40年間洗濯機開発に努力してきた個人の名誉はもちろん、会社の名誉のために現場の防犯カメラ(CCTV)を分析した動画を公開する」とし「企業の信用は一度打撃を受ければ真実の有無と関わりなく再び回復させるのは難しい。その点から検察に提出した動画を公開するので関心を持って見守っていただきたい」と説明した。
だが、チョ社長に対する業務妨害容疑に対しては何の説明もなかった。検察の捜査でチョ社長は広報担当のチョン専務と、サムスン洗濯機が他社製品よりヒンジ部分が脆弱でサムスン洗濯機だけが破損されたように虚偽事実を摘示・流布した業務妨害疑惑を受けた。
これに対しサムスン電子側は「チョ社長が公開した動画は恣意的に編集されたものなので全動画の公開を考慮したが、しないことにした」とし「ただしLG電子は(サムスン電子)社員が見ていたと主張するが、当時社員が他の所を見ていたのは明らかだ」と明らかにした。
韓国語原文入力:2015.02.16 21:58