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朴大統領、金正恩書記の新年辞を肯定的に評価「進展した意志、幸い」

登録:2015-01-07 06:16 修正:2015-01-07 15:44
朴槿恵大統領による南北関係関連国務会議発言
北朝鮮の新年辞評価「行動で示すことが重要」
朴槿恵大統領が6日午前、大統領府為民館で新年初の国務会議を開いている。青瓦台記者団 //ハンギョレ新聞社

「南の対話提案」への反応遅延の懸念も
ビラ撒き関連発言なし
学界「北朝鮮を説得できるのか」との指摘も

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が6日、南北首脳会談の可能性など言及した金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記の新年辞と関連し「南北間の対話と交流について進展した意志を示したのは幸いだと思う」と肯定的に評価した。朴大統領が北朝鮮の新年辞に対して直接的にふれたのは初めてだ。

 朴大統領は同日、大統領府で新年最初の国務会議を主宰し、「光復70周年で、分断70年になる年だが、分断の痛みを克服し、朝鮮半島の統一時代を開いていくための基礎作業を着実に推進していかなければならない」と述べた。

 朴大統領が北朝鮮側の新年辞を肯定的に評価したのは、昨年末以来高まり動き始めた南北対話への勢いを維持するという意味が込められたものと解釈される。

朴槿恵大統領の南北関係関連国会議での発言。//ハンギョレ新聞社

 朴大統領は続いて「過去の南北関係が持続的に発展できず、紆余曲折が多かったので、現時点で重要なことは北朝鮮が南北関係の発展のための誠意と実践意志を行動で示すこと」とし、「北朝鮮は早急に南北間の対話と協力の場に出て、私たち(韓国側)と朝鮮半島における平和定着、また統一のための具体的な事業を実質的に協議してほしい」と述べた。

 朴大統領のこのような発言の背景には、当方の会談提案に対し北朝鮮の反応が予想よりも遅れていることへの政府内の懸念があるものと思われる。政府は先月29日、統一準備委員会(統準委)の名義で南北当局間の対話を提案し、その直後1日北の新年辞が発表されるや否や、「会談の形式にはこだわらない」と相次いで南北会談の開催の雰囲気を盛り上げた。匿名を要求した政府筋は、「北の返信が遅れるのは良い兆候とはいえない」とし、「1月8日、金正恩第1書記の誕生日が過ぎた後、北から返信が来たら幸いだが、あまり遅くなると勢いが落ちる可能性もある」と述べた。一方では北朝鮮が朴大統領の新年記者会見などを見た後、対応するとの見通しも出ている。

 しかし、朴大統領の発言は、まだ北を説得できる論理や内容が不足しているとの指摘もある。ヤン・ムジン北朝鮮大学院大学教授は、「例えば、朴大統領が直接対北ビラ撒きなどについて、民間団体の自制を要請する発言がなければならない」とし「そのような部分でも南北間の信頼構築がないのに、北朝鮮側だけに誠意を求めては説得にならないだろう」と指摘した。

 一方、政府は民間団体の小規模肥料支援については肯定的な立場を見せた。統一部当局者はこの日、記者たちと会って、「対北小規模肥料支援と関連して2つの団体から申し込みがあった」とし「温室効果や営農資材支援が目的」だと話した。この当局者は「政府は、温室造成等に必要な程度の小規模な肥料は、透明性を確保する中で支援をしていくという立場」としながらも、「大規模な肥料の支援は一切検討していない」と線を引いた。

イ・ヨンイン、ソク・ジンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/01/06 20:32

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/672427.html  訳H.J

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