本文に移動

堰 設置・川底浚渫で航路作り “偽装された運河事業”

原文入力:2009-06-08午後09:40:12
堰 16ヶ所 設計変更すれば難なく閘門に変身
環境団体 “遊覧船通るのに貨物船は行けないのか”
4大河川支流まで整備…18開河川に事業拡大

ホ・ジョンシク記者,ファン・チュンファ記者

←4大河川事業概要

4大河川再生事業の ‘マスター プラン’ (基本計画)が最終確定し、8日公開されたが政府側解明と異なりこれを大運河事業の ‘芽’ と見る視角は静まらない。4大河川事業の堰(ダム)は簡単な設計変更で大運河の閘門に変身でき、また川底を掘りおこすことは運河の航路造成につながるだろうという分析が提起されている。シム・ミョンピル4大河川再生推進本部長がこの日、記者ブリーフィングで「(4大河川再生事業は)水不足と洪水被害を根本的に解決するもので、運河とは関係がない」と繰り返し明らかにしたが、関連市民・環境団体と専門家たちは大運河事業と密接に連結しているという情況証拠を相次ぎ提示している。

■ “4大河川整備事業は運河の1段階”
4大河川整備事業は水資源確保のために河川底をかき出して ‘水鉢’ を大きくして水を閉じ込める堰を設置することが核心だ。4大河川16ヶ所に設置する4~13.2m高さの堰は平常時の水位維持のための ‘固定堰’ と、洪水時に水を送りだす ‘稼動堰’ とで構成される。この堰で水を閉じ込めれば逆説的に舟運水路(航路)が確保される。政府が川に遊覧船を浮かげて内陸と川,海を連結する観光商品を開発すると明らかにしているのもこのためだ。川に船が通うのは明らかだが、政府は遊覧船程度と言っているが、運河に反対する専門家たちは「遊覧船が通うのに貨物船はなぜ通えないか、だから運河だ」と主張する。

パク・チャングン関東大教授(土木科)は「全体的に見て4大河川整備事業は運河の1段階と断定することができる」として「稼動堰を閘門に切り替えるのはそれほど大変なことではない」と話した。彼は続けて「設計を少しだけ変更すれば閘門に変えることができる工法が散在している。稼動堰は言い換えれば閘門と見れば良い」と付け加えた。イム・ソンミン韓神大教授(国際経済学)も「4大河川整備事業は運河の偽装」として「洪水予防のためだという政府の答弁が本当にお粗末だ」と指摘した。環境運動連合は4大河川整備事業を見れば△船が通うことができる空間(舟運水路)が確保され△川床(水路)を堀△堰の位置と閘門の位置とが大運河と酷似しており△洛東江の場合320km区間で幅200m,水深6m(大運河は幅200~300m,水深6m)に川底を掘りおこす計画をしていると見る時、大運河と酷似していると主張した。特に堰を基準とする区間毎に観光船が通うようになっており ‘貨物船がいないだけの運河’ と指摘した。

■整備対象広げ事業推進に拍車
大運河事業ではないかを巡る多くの論議にも、政府は強行意向を明らかにしており事業規模をかえって拡大している。政府はこの日の発表で4大河川の ‘支流’ まで整備することにした。昨年末、初発表時には4大河川本流だけが事業対象だったが今回大きく増えた。これに伴い4大河川再生事業は漢江本流(南漢江),洛東江本流,錦江本流,栄山江本流の他に、北漢江,蟾江,南江,琴湖江,黃江,西洛東江,麥島江,平江川,美湖川,甲川,柳等川,黃龍江,咸平川,蟾津江など計18ヶ河川に拡大した。全国の主な河川が全て含まれたわけだ。

政府は事業発注は区間別特性を考慮しターンキー入札(一括方式) 21ヶ工区,一般68ヶ工区に区分して行う方針だ。1次発注は今月中に、2次発注は今年10~11月に行う予定だ。川底からかき出したばく大な量の土砂は建設資材需給調節用に活用する計画だ。4大河川本流浚渫,堰設置など本事業は2011年、ダムなど直接連係事業は2012年に終わらせる計画だ。イ・ミョンバク大統領の任期中にすべての事業を終えるということだ。4大河川事業を大運河の前段階と規定している環境連合など環境・市民団体はこれに対抗し来る10日、運河糾弾集会を始めとして4大河川再生事業反対運動に本格的に出る予定であり少なくない論難がおきる展望だ。

ホ・ジョンシク選任記者,ファン・チュンファ記者jongs@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/359291.html 訳J.S