原文入力:2009-06-05午後07:37:53
局面転換用に北韓情報 流出
ヒョン・インテク, 金委員長健康・後継問題 異例的言及
“主務長官 職分 忘却…事実上 対話放棄宣言”
ソン・ウォンジェ記者,クォン・ヒョクチョル記者
←ヒョン・インテク統一部長官が4日午後、ソウル,小公洞ロッテホテルで開かれた国家ブランド委員会外国人諮問団招請講演に参加し、最近の北韓動向などを主題に講義している。 聯合ニュース
ヒョン・インテク統一部長官がこの間、統一部長官の ‘タブー’ と考えられてきた金正日北韓国防委員長の健康異常と後継構図に対して口をパッと開いた。北韓と対話を継続しなければならない統一部長官の職分を ‘忘却’ し、事実上 ‘対話放棄’ 意志を表わしたのではないかという批判が出ている。
ヒョン長官は4日ソウル,小公洞ロッテホテルで国家ブランド委員会主催で開かれた第2次国際諮問フォーラム主題発表を通じて「金正日国防委員長の衰弱した健康状態が後継問題と深く関連がある」として「金委員長は自身の悪化した健康問題のために子息への権力継承手続きに拍車を加える必要を感じられる」と話した。彼は言論報道を引用する形で、金委員長が昨年8月脳卒中を病んだ点を想起させ、「興味深いことに、金委員長の健康が悪化し始めた以後に北韓が攻撃的で暴力的な行動をしている」と強調した。
現政権スタート以後、南北関係の主務部署である統一部長官が金委員長の健康異常と後継問題に対して公開的に言及したのは今回が初めてだ。前任者のキム・ハジュン前長官は国会で関連懸案を何回も質問を受けたが「北韓を相手にしなければならない統一部長官として答えることは適切でない」として言及を避けた。ヒョン長官のこの日の言及は統一部がこの間見せてきた ‘度量’ をまた越えたものだ。大統領府や国家情報院が金委員長健康の異常と3番目子息のキム・ジョンウンへの権力継承構図などを ‘諜報’ 水準で政界と言論に流してきたこととは異なり統一部は慎重に対応してきた。チョン・ヘソン統一部スポークスマンは去る2日、公開ブリーフィングで「統一部は金委員長の健康や北韓指導部の身上問題,後継問題と関連して、正確に確認されていない事実に対して非常に慎重な立場を堅持してきた」と明らかにした。ヒョン長官は病名(脳卒中)については言論報道を引用する形式を取ったりしたとはいえ、その他の発表の大部分では金委員長の健康異常に断定的に言及した。
ヒョン長官はまたこの日の発表で、北韓の相次ぐ ‘挑発的行動’ の意図と関連して「不確かな ‘政権の未来’ に対する金正日の心配が深く関連していることは明らかだ」と主張した。彼は北韓が ‘挑発的行動’ に立ち向かう内部要因として△金委員長の健康△国防委員会浮上など政権の内部変化△政権の不確かな未来または後継問題など三種を指定した。
キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長は「北韓の対外強硬策の背景に北韓内部要因を強調したことは対北政策を失敗に導いたイ・ミョンバク政府の無能を隠し、すべての責任を北韓のせいにしようとする策略」として「ヒョン長官はひとりの保守的専門家ではなく南北関係に責任を負う統一部首長という事実を忘れているようだ」と話した。
ソン・ウォンジェ記者wonje@hani.co.kr
3日空軍…4日陸軍…5日海兵隊
軍 ‘言論露出’ 作戦開始
5日午後1時、西海,延坪島海岸。機関銃などで武装した海兵隊将兵らが北韓軍の奇襲上陸予想地点の塹壕に配置され、対上陸防御訓練の真っ最中だ。
延坪島は北韓,黄海道からの最短距離はわずか数km内外であり、北韓の戦闘機空襲,海岸砲・長射程砲射撃,奇襲上陸,特殊部隊空中強襲などに露出している。最近、南北の軍事的緊張が高まるや軍当局は北韓軍が延坪島などを奇襲占領する最悪の状況に備えなければなければならないと強調している。
この日の訓練場面は言論に公開された。軍当局は去る3日から3日連続で空軍と陸軍,海兵隊の訓練現場を言論に公開している。前例を探すことが困難な異例的現象だ。軍当局は最近、不安な安保情勢を考慮して ‘堅固な警戒態勢’ を見せようとするものだと説明するが、一部では社会の雰囲気を安保局面に切り替えようとする ‘言論プレー’ という指摘が生じている。
これに先立ち空軍は3日、大邱基地の最新戦闘機のF-15K訓練場面を言論に公開し、北韓軍が西海北方境界線(NLL)等の地で武力挑発をする場合、F-15Kを直ちに投入し精密打撃すると明らかにした。空軍がF-15Kの非常発進訓練を記者らに公開したことは事実上初めてでありこの日の訓練場面は新聞と放送に大きく報道された。
またイム・チュンビン陸軍参謀総長は4日、北韓の挑発的動きに伴い軍事対備態勢を点検しようと陸軍12師団と21師団を訪問し「有事の際、現場指揮官が使用可能戦闘力で勝利をもって作戦を終結しなければならない」と注文した。この行事も言論に公開され報道された。軍関係者は「相次ぐ行事公開は軍の徹底した対備態勢を国民に確認いただく次元」と説明した。だがジョン・ウクシク平和ネットワーク代表は「平素は保安を強調した軍が3日連続で訓練場面を言論に公開したのは国民に安保警戒心を鼓吹させようとする意図ではないのかという疑いを抱かせる」と話した。
クォン・ヒョクチョル記者nura@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/358866.html 訳J.S