本文に移動

イム・チェジン “法務長官が '広告不買事件’ 捜査指揮権発動”

原文入力:2009-06-05午後10:14:10
検察総長退任式典 記者会見で明かす
論難起きるや “キム長官は一回しかなかった”

キム・ナムイル記者

←イム・チェジン検察総長が5日午後、ソウル,瑞草洞の最高検察庁庁舎別館講堂で開かれた退任式で参席者らの拍手を受けて壇上に歩いていっている。 イ・ジョングン記者root2@hani.co.kr

指揮権発動がカン・ジョング教授事件
一件しかなかったなんてとんでもない

イム・チェジン検察総長は5日退任して、思いの他多くの話を吐き出した。特に昨年、ロウソクのあかり政局で進行された ‘朝鮮・中央・東亜広告主不買運動’ に対する捜査が「法務部長官の捜査指揮権発動に従ったもの」と明らかにしたことを巡って検察内部で解釈が入り乱れている。

検察は発言事実が知らされるとすぐに「文書による捜査指揮は過去にもあったことであり、イム総長在任中にも刑事部や麻薬組織犯罪捜査部などに対する一般的捜査指示であった。法務部長官との葛藤として誤解するな」として拡大解釈の警戒に出た。だが主要事件の処理方式については任期中ずっと ‘長官との葛藤説’ , ‘更迭説’ 等に苦しめられたイム総長が去る際に長官に対する不満を打ち明けたのではないかという観測が出ている。

イ・ミョンバク政府の初めての法務部長官であるキム・ギョンハン長官は検事たちの間で ‘キム・ギョンハン総長’ と呼ばれる程に検察に強大な影響力を行使してきた。イム総長より8期も先輩のキム長官は検察人事でも検察総長の意を多く反映した既存慣例を無視し、事実上全権を行使したと知られた。法務部企画部署に長く勤め、一線検察では公安分野だけで仕事をしたキム長官は検察に ‘公安風’ を吹き込んだ張本人として名指しされもした。

特にろうそくデモ波紋の後始末と ‘前政権痕跡抹消’ に検察が‘先鋒’を買って出たのには大統領府の意中をよく推し量るキム長官の役割が大きかったという観測が支配的だ。‘公安追いこみ’ の先頭に立ったキム長官の後を検察があたふたついて行く姿も何回も演出された。イム総長がチョン・ヨンジュ前<韓国放送>社長や<文化放送> ‘PD手帳’ に対して強制捜査に出るのをためらい ‘上層部ライン’ の叱責があったし、イム総長は周辺にこうした苦衷を打ち明けることもあった。

‘文書’ による公式的な捜査指揮権発動が必ず問題になるということではない。2005年捜査指揮権発動波紋の当事者であるチョン・ジョンベ当時法務部長官は5日、西江大法学専門大学院特講で「法務部長官が記録に残らない捜査指揮を乱発することにより検察捜査に影響を及ぼすことを防ぐために書面によらない捜査指揮を厳格に禁止しなければならない」と話した。続けて「書面による捜査指揮権は検察に対する民主的統制手段として存続する必要がある」と話した。

だが昨年キム長官の広告主不買運動に対する捜査指揮権発動はこういう脈絡とは違うという指摘が多い。キム長官は当時、捜査指揮権発動に続き何日か後に閣僚会議で「新聞広告圧迫を広告主に対する攻撃と見て捜査を強化する」と再度強調した。だが、本来捜査を受け持った検察内部では「長官の特別取り締まり指示があったからやるしかない」,「消費者運動との差異を究明するのが難しい」などの話も出てきた。検察のある関係者は「イム総長がたとえ遅かったとはいえ正しいことを言ったと思う」と話した。 キム・ナムイル記者namfic@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/358879.html 訳J.S