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ソン・ミンスン元外相「独島入島支援施設の建設は日本が望んでいる」

登録:2014-11-08 08:29 修正:2014-11-08 10:42
日本は国際紛争地域にさせる狙い
国民の失望理解するが、
独島は完全に保全しなければ
混乱にチョン総理「申し訳ない」
大韓民国政府の国有地として天然記念物336号(1982年11月文化財庁)に指定されている独島を上空から眺めた様子。資料写真//ハンギョレ新聞社

 政府が独島入島支援施設の建設計画を事実上撤回したことをめぐり議論が加熱している。チョン・ホンウォン国務総理は7日の国会で、物議をかもしたことに対し「申し訳ない」として頭を下げた。

 政界ではこの日も入島支援施設建設の撤回が日本に対する“低姿勢外交”であるとする批判が続いた。ムン・ジェイン新政治民主連合議員は「日本の独島領有権挑発に対して実効支配を強化するための事業なのに、入札公告までしておいて日本顔色を見て取り消すのでは情けなくて屈辱感を感じる」と主張した。独島が地方区に含まれるパク・ミョンジェ セヌリ党議員は前日の記者会見で「軍事施設でもない(独島)入島の安全施設まで恐れた処置を糾弾せざるをえない」と主張した。

 これに先立つ5日、安部政権の菅義偉官房長官は「その事業は私たち(日本)には受け入れることができないという点を様々なレベルで主張してきたので(建設計画が)中断されたのだと思う」と語って火を付けるなど、結果的に韓国政府をさらに窮地に追い詰めることになった。

 しかし、今回の件が政府の無能と偽りによる新たな“外交惨事”であるのは間違いないが、入島支援施設の建設計画撤回そのものは正しい決定だとする主張もされる。入島支援施設の建設が日本の独島の国際問題化に悪用されるからだ。

 ソン・ミンスン元外交部長官は7日、『CBSラジオ』の「キム・ヒョンジョンのニュースショー」に出演し、「日本はどうしてでも(独島を)国際的な紛争地域として浮上させようとしているのに、日本が内心願っていることをなぜ我々がしてあげるのか」として、国民情緒として失望するのは理解するが、独島はしっかり守り完全に保全しなければならない」と主張した。入島支援施設を建設しないのが独島の実効的支配により有効だという主張だ。

 独島入島支援施設の建設計画は当初、国内政治の必要から利用されたという主張もある。ある外交専門家は「入島支援施設建設計画は2008年に日本が独島を自国領土だと公式に主張しだし、沸き立つ国民感情を考慮して出された決定だった」として「当時は“狂牛病(BSE)ろうそくデモ”の真っ最中であり、国民の関心を逸らすための手段として利用された側面がある」と話した。

 政府は国務総理が直接謝罪するなど対応策に苦心した。チョン・ホンウォン総理はこの日、国会予算決算特別委員会の総合政策質疑で「独島入島支援センターに関連して混乱をきたしたように映ったことに対し、管理する総理の立場として申し訳ない」と話した。

チェ・ヒョンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.11.07 22:23

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/663516.html 訳Y.B

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